【授業の目的】
「農学」は生命に広く関わる学問である。本講義では、我々の生活に密接に関わるライフサイエンス(生命科学)について広く学ぶことを目的とする。特に、微生物や有用物質、食品加工製造方法、栄養成分などと人との関わりについて、農学的な視点に立ちながら理解できることを目的とする。
【授業の到達目標】
(1)微生物や発酵食品、食品のルーツ、栽培・生産から加工に至る過程までを理解できる。(知識・理解) (2)食品の安全性や食中毒、健康機能などについて興味を持ち、私たちの食環境を含めたライフサイエンスも正しく理解できる。(知識・理解)
【授業概要(キーワード)】
食品, 栄養, 健康機能, 食品加工, 保存, 食の安全, 醸造(発酵), 腸内細菌, 微生物, プロバイオティクス
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は、生命や食品、微生物に関わるライフサイエンスの色々な内容を含んでおり、学問の実践に必要な基礎的能力と幅広い知識を習得するものである。(山形大学のカリキュラム・ポリシー)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう 02.飢餓をゼロに 03.すべての人に健康と福祉を 07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 11.住み続けられるまちづくりを 12.つくる責任つかう責任 13.気候変動に具体的な対策を 14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
ライフサイエンスに関する内容を幅広く取り上げながら講義をすすめ、レポート課題を出す。
・日程
小林 翔 1回目 栄養機能とエネルギー代謝 2回目 嗜好性と摂食行動 3回目 生活習慣病と特定保健用食品、講義のまとめ
永井 毅 1回目 食料問題について考える 2回目 地域における食品開発のエッセンス 3回目 食品開発と地域活性化-実践編
塩野 義人 1回目 食中毒に関連する微生物や植物について 2回目 植物の生産する生理活性物質について 3回目 微生物の生産する生理活性物質についてと講義のまとめ
小関 卓也 1回目 醸造に利用される麹菌の種類とその特性 2回目 醬油、みそ、酒の発酵における酵母の特性 3回目 醸造微生物に関わる最近のトピックス
服部 聡 1回目 環境に関わる微生物(極限環境微生物、環境浄化微生物など) 2回目 食品に関わる微生物(乳酸菌、納豆菌など) 3回目 健康に関わる微生物(プロバイオティクス菌など)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義で取り上げられる内容については、関連することを特集したブルーバックスなどを読むとさらに興味が湧いてきますので、是非とも読んで下さい。また、配布される資料を中心に良く勉強して下さい。理解できないところは、質問して下さい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業で習ったところは、図書館等で調べ、理解を一層深めるようにして下さい。
【成績の評価】
・基準
微生物や食中毒、発酵食品や食品開発に関わる基礎事項、食品の機能性に関する基礎事項を理解していることが合格の基準となります。
・方法
授業の参加態度20点+レポート80点の合計100点で成績評価を行う。
【テキスト・参考書】
各回の担当教員が使用するスライドやプリントなどを配布し、各回の担当教員が必要に応じてテキストや参考書を紹介します。
【その他】
・学生へのメッセージ
農学は、人類の生命や地球環境に関わるトータル・ライフサイエンスともいわれるほど、色々な分野が集まっています。これを機会に、食料・資源・環境をグローバルな視野で考えるチャンスにしてほしい。
・オフィス・アワー
質問等は原則授業後に対応するが、各教員に連絡を取りたい場合は事前にメールで連絡してください。アドレスは授業時にお知らせします。
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