北京の歴史(歴史学)
 History of Peking(History)
 担当教員:新宮 学(ARAMIYA Manabu)
 担当教員の所属:人文社会科学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
「中華五千年の歴史」とも言われる中国の歴史を、半年でたどるのは容易ではない。農耕社会と遊牧社会の境界に位置し、近世期をむかえて東アジア世界の中心となった北京に焦点をあてて中国の歴史を概観する。一般に漢民族の国家として理解されがちな中国社会を、中華文明を産み落とした漢民族と周囲の遊牧民族を始めとする諸民族との交流・対立・融合の長い歴史の中で形成された多民族社会としてとらえ直し、その歴史的特質について考察する。

【授業の到達目標】
東アジア地域に歴史的に大きな影響を及ぼした中国史の知識をもとに、その歴史的展開を説明できるようになる。

【授業概要(キーワード)】
多民族社会  中華文明  北京

【科目の位置付け】
中国社会の変容をさまざまな視点から歴史的に考察し、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い教養を修得するものである。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
16.平和と公正をすべての人に

【授業計画】
・授業の方法
教科書を指定し講義を中心として進めていくが、中国の歴史に関係するビデオなどの映像資料も利用する。
・日程
1 ガイダンス
序 持続する中華文明の秘密
1 文明の辺境――燕国
2 東北の重鎮――幽州
3 諸族争奪の舞台―「南京」
4 中都から大都へ
5 華夷一統のために――北京遷都
 グループワーク(ディスカッション)  五族共和と「中華民族」
 グループワーク(プレゼンテーション)
6 拡大された中華帝国
7 皇帝の住まなくなった紫禁城
8 廃墟からの再生
  試験とまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
パワーポイントで提示された講義内容をノートに筆記するとともに、口頭での説明を補足する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業の際に書き取ったノートを、図書館の参考書等を利用して補充整理する。予習では、教科書に目を通しておくこと。高校段階で「世界史」の未履修者は、指定した参考書などで補って学習することが望ましい。

【成績の評価】
・基準
中国の歴史の概略とその歴史的特質を正しく理解していることを合格の基準とする。
・方法
期末試験は、論述形式の試験を行う。開講時に受講レポートを課す。
期末試験 70 %  受講レポート10% 平常点 20%

【テキスト・参考書】
教科書:新宮学『北京の歴史――「中華世界」に選ばれた都城の歩み』筑摩選書(2023) その他、参考書は随時紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
高校段階で「世界史」の未履修者も歓迎する。この機会に、中国や東アジアのダイナミックな歴史を学んでほしい。
・オフィス・アワー
授業に関する学生からの質問は、各回の授業終了後に受け付けます。
またメールでのアポイントメントにより、他の時間帯でも面談に応じます。

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