日本人とは何か-山形を例に(山形から考える)
 A Japanese? What is it? (Yamagata Studies)
 担当教員:三上 英司(MIKAMI Eiji),小幡 圭祐(OBATA Keisuke)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
日本人・日本文化という概念への理解を深めるため、先史時代から現代に至るまでの日本の歩みを、地理的・歴史的・文化的に振り返る。

【授業の到達目標】
・日本人という概念について、地理的・歴史的・文化的事柄を背景に説明できるようになる。【知識・理解】
・資料を比較検討して主体的に考察し、妥当性のある客観的な判断をする姿勢を持つことができるようになる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
日本人 中央と地方 国家意識 文化の変容と共生

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、「日本人」という概念の形成過程について、様々な視点から理論的に考察することで、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものです。なお、この授業は「移民社会における多文化共生研究拠点」の活動の一環です(拠点の詳細についてはhttps://yu-imin.labby.jp/を参照)。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
1)毎回、「日本」および「日本人」という概念に関する諸問題を順次取り上げる。地理的・歴史的・文化的事柄などの多様な分野から、できるだけ広く触れたいと考えている。
2)配布ならびに提示資料を中心に授業を進め、各回の授業で行う小レポートや期末レポートを通して知識の定着と活用能力の向上を図りながら授業を進める。
・日程
【第1回~第8回:担当・三上】
先史時代から古代の日本の歩みから「日本文化の形成」について考える。
第1回 イントロダクション(この回のみ、Webclassによるオンライン授業)。
第2回 「東アジア」の中の「日本」(中国正史の中の日本)
第3回 人口の大変動と原史日本文化の形成(「寄せ鍋文化」としての日本)
第4回 「文化衝突」と古代日本の形成(古代出雲を例に)
第5回 「漢字」流入と古代日本語
第6回 「間(あはひ)の地」としての『南東北』(「えみし」と「やまと」)
第7回 中央文化と地方文化の融合(『山形あこや姫伝承』を例に)
第8回 古代信仰と新興宗教の融合(『月山・蔵王信仰』と仏教)

【第9回~第15回:担当・小幡】 
「日本人」の成り立ちを、近現代の日本の歩みから考える。
第9回 イントロダクション
第10回「日本人」とは?
第11回「日本人」ができる前
第12回「日本人」を作る
第13回「日本人」を広げる
第14回「日本人」が動く
第15回「日本人」とは?再び

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)授業中に提示された資料や配付されたプリントを熟読し,重要箇所は本文に線を引くなどして活用する。
2)授業で示されるパワーポイントを参考に講義内容をノートに筆記するなどして内容の理解に努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では,以下の課題等を課す。単位制度の実質化のため,授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取り組むこと。
1)準備学修に必要な学修時間の目安は6時間/週である。
2)各回の授業において、コメントまたは小レポートを課す。課題に沿って主体的に思考し、授業後は学習事項を復習する。
3)授業の宿題として指定された問題は必ず提出するとともに、資料に目を通して、内容の適切な理解に努める。
4)与えられた課題を理解できるよう、図書館やインターネットを活用し情報収集や配布資料の事後学習を行い、自分の考えをまとめておく。

【成績の評価】
・基準
以下の3点を充たすことを合格(評語「C」)の基準とする。
1)日本の地理・歴史の基礎的な事項について適切に説明できる。
2)「日本人」という意識の形成について基本的な概念や用語を正しく理解している。
3)文化の形成と多文化の共生について、得られた知識に基づいて主体的に考察し、論述できる。
・方法
前半担当者と後半担当者の評点(各50点)の合算による。
前半担当者は、授業中に行う定着度確認小テスト(5回×10点)により、
後半担当者は、授業各回のコメント(35点)と期末レポート(15点)とにより評点をつける。

【テキスト・参考書】
指定するテキストはない。授業に必要な資料は、毎回の授業で配布、提示する。

【その他】
・学生へのメッセージ
先入観・常識の曖昧さを問い直す視点と手法を習得する授業です。複数の学問領域から得られる知見を総合して客観的に判断する力を身につけてください。評定は遺漏のないように万全を期しますが、もし不明な点や疑問がある場合は、世話教員の三上にWebclassで問い合わせてください。可能な範囲で具体的に回答します。
・オフィス・アワー
三上研究室(基盤教育1号館・地域教育文化学部2号館の5階、東奥、541号室)で月曜日と木曜日の12:00~13:00に開設しますが、授業・出張・会議以外の時間は、随時対応します。

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