【授業の目的】
社会や文化の動きを知るのに新聞ほど役に立つメディアはありません。速報性ではテレビやインターネットにはかないませんが、事件の背景の分析や専門家の見解など、その本質を理解する参考となる記事が新聞には掲載されます。つまり社会現象を深く掘り下げるのに適しています。この授業では【山形県全域をカバーする山形新聞の記事を題材にして、山形の社会・文化の現状についてのニュースを読んで分析】するとともに、「山形から見ると日本・世界はどう見えるか、その動きが山形とどのようにかかわっているのかを分析」していきます。また、新聞の文章はコミュニケーションのための日本語としてはとても上質なものです。授業のレポートや、就職のためのさまざまな文章を書く際に大いに参考になりますので、文章についても分析し、それを模範にした文章のトレーニングもします。
【授業の到達目標】
1)新聞を活用した情報収集ができる。ネットで信頼できる情報源にアクセスできる。(メディア・リテラシー)。【技能】【態度・習慣】 2)新聞記事の文章作法を応用して、正確で伝わる文章を書くことができる(コミュニケーション能力)。【技能】 3)大学生として必要な文化・社会についての知識を身につけ、活用できる(社会人基礎力)。【知識・理解】 4)現代社会、とくに山形で何が問題になっているのかを知り、そのことについて考え、行動できる(課題発見・探求・解決能力)【態度・習慣】 5)社会人として必要な日本語運用能力を身につけ、特に文章の要約ができる(日本語リテラシー)。【技能】
【授業概要(キーワード)】
メディア・リテラシー,日本語リテラシー,社会人基礎力,コミュニケーション能力,コミュニケーションスキル,課題発見・探究・解決能力
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
山形大学は地域に根ざすことを標榜しています。大学が立地し、皆さんが学生生活を送る山形について深く知るための科目です。同時に基盤共通教育の役割の一つである、大学生として学んでいくため、社会人として生きていくための確固たる人間力を身につけるための科目でもあります。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう 11.住み続けられるまちづくりを 16.平和と公正をすべての人に
【授業計画】
・授業の方法
毎回当日の【山形新聞】を中心に、『山形に関する記事』を中心にタイムリーな新聞記事を取り上げ、その記事の背景を解説するとともに、その記事を手がかりにして調査などを行います。もちろん東北・全国・世界の話題も取り上げ、視野を広げます。また、何回かは全国紙(読売・朝日・毎日など)やブロック紙(河北新報)と同じ話題を取り上げた記事を取り上げ、比較します。また、新聞の文章を分析し、それにならって新聞記事の要約や新聞記事のスタイルにならった期末レポートを書いていただきます。小レポートと期末レポートの下書きは添削します。優れたレポートは授業中かウェブクラスで紹介することもあります(本人の了解が取れた場合)。
・日程
1 授業概要の説明、新聞を取り巻く環境の説明 2~12 文章の書き方の練習当日の新聞記事の解説、それに関する調査、討論、新聞の文章の分析、小レポート作成(この間のうち3回)、小レポートの添削と修正 13 最終レポート下書き作成、提出 14 最終レポート下書き添削、訂正 15 最終レポート完成品提出、講評 ※コロナウイルスの蔓延状況によって適宜ウェブクラスでのオンデマンド授業を併用する可能性があります。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
この授業はリサーチなど学生が主体的に行う学習活動を含みます。山形をはじめ山形をはじめ社会で起きているあらゆることに好奇心を持っている人、正確な情報源にアクセスしたい人、日本語の文章力を身につけたい人を募ります。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
新聞を読む習慣をつけましょう(現物は小白川図書館でも読むことができます。またネットにもサイトがあります)。テレビやネットのニュースを見ることも必要です。 新聞を読むこと、リサーチ、レポート作成等で2時間/週の自主学習が必要です。
【成績の評価】
・基準
きちんと出席できること(三分の二以上の出席が合格の最低条件です)。※発熱していて感染症の疑いがある場合などの場合は、欠席について最大限配慮します。 その上で以下の観点で評価します。 1)新聞から正しい情報を抽出できるようになること。 2)正確で相手に伝わる文章が書けること。 3)大学生・社会人としての社会・文化に対する知識を持つこと。 4)現代社会、とくに山形において課題となっている事象を認識し、問題意識を持てるようになること。 5)正確に文章を理解し、相手に自分の意見を過不足無く伝える日本語の運用能力を身につけること。
・方法
小レポート 20点×3回=60点/期末レポート 40点の合計100点で成績評価を行う。
【テキスト・参考書】
参考書:『なせば成る! スタートアップセミナー 学習マニュアル 三訂版』ISBN:978-4-903966-29-8 \800円+税
【その他】
・学生へのメッセージ
新聞を読むのは億劫だという人の参加も歓迎します。新聞なんて読まなくてもネットでニュースはわかるから新聞は不要という考えは安易すぎます。最近はネット、SNS上でのフェイクニュースの拡散と誹謗中傷が大問題になっています。新聞は正確な情報を得るために不可欠な手段であす。正確な事実を知り、新聞記事のような文章を書けるようになることは社会人になるため、社会人として活躍するためになる武器を手に入れたことになるのです。将来の職業選択に向けてかならず役に立つ授業です。
・オフィス・アワー
出張が多いため対面やオンライン等で相談が必要な場合には電子メールで事前調整をお願いします。質問はウェブクラスからのメールで随時受け付けます。
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