動物と心理学(心理学)
 Animal and Psychology (Psychology)
 担当教員:藤岡 久美子(FUJIOKA Kumiko)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
心理学の観点から、動物および動物と人の関わりについて考える。心理学のいくつかの主要な理論における動物の貢献、動物の認知能力と社会性、動物介在活動などについて、理解を深める。

【授業の到達目標】
心理学のいくつかの主要な理論を理解できる。
動物介在活動について説明できる。

【授業概要(キーワード)】
動物、心理学、動物介在教育、動物介在活動、動物介在療法、人と動物の関係

【科目の位置付け】
この授業は、動物と心理学を切り口に、学問の多様性を経験し,知識の幅を広げることを目的とするものである。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
前半は、心理学の主要な理論に関わる動物の実験の知見、動物の認知能力と社会性について、おもに講義形式によってすすめる。後半は、動物と人の関係に関するいくつかのテーマについて、受講生自身が調べた成果や経験等をディスカッションあるいは発表する演習形式となる。
・日程
1.ガイダンス
2.オリエンテーション:心理学と動物、動物と人の関係
3.心理学の主要な理論における動物の貢献1::ハーロウのアカゲザルとアタッチメント理論
4.心理学の主要な理論における動物の貢献2:行動主義心理学を支えた動物-パブロフの犬とスキナーのネズミと学習理論
5.3・4回の内容について小テスト・動物の認知能力と社会性
6.動物の認知能力と社会性2
7.動物の認知能力と社会性3
8.家族としてのペットをめぐって:子どもの発達と動物との関わり、ペットロス
9.【発表1】動物の学習としつけ
10.動物介在諸活動の意義と現状
11.【発表2】動物と癒し:動物介在活動・療法の実践例
12.【発表3】動物と癒し:動物介在活動・療法の実践例
13.【発表4】自由テーマ
14.【発表5】自由テーマ 
15. 動物と人の関係から現代的な諸問題を考える・まとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
心理学に関する解説では、講義内容の理解に努める。
動物や動物との関係に関するテーマでは、受講生各自の知識や経験を積極的に発表する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業内容に関連することを書籍、インターネット等で自主的に調べる。
ペットとコミュニケーションを取りながら、その認知能力や社会性について観察する。

【成績の評価】
・基準
合格の基準は以下の3点である。
・授業で解説した心理学の基礎的な事項について適切に説明できること
・人と動物の関係について授業を通して得られた知識や経験に基づいて主体的に考察し論述できること
・授業での活動に積極的・能動的に参画できていること
・方法
小テスト30点、発表・質疑応答の態度40点、レポート20点の合計点をもって成績の評価を行います。

【テキスト・参考書】
テキスト:指定しない
参考書:
ヒトと動物の関係学第3巻ペットと社会 森裕司・奥野卓司(編)岩波書店
ペットへの愛着:人と動物のかかわりのメカニズムと動物介在介入 Julius, J. et al. 太田光明・大谷伸代(監訳) 緑書房
ペットと生きる:ペットと人の心理学 ガンター(著) 北大路書房   
犬のココロをよむ――伴侶動物学からわかること 菊水健史・永澤美保 (著) 岩波書店
ひとと動物の絆の心理学 中島由佳 ナカニシヤ出版
動物たちは何をしゃべっているのか? 山極寿一・鈴木俊貴 集英社
馬のこころ ──脳科学者が解説するコミュニケーションガイド ジャネット・L・ジョーンズ (著) パンローリング

【その他】
・学生へのメッセージ
授業担当者の専門は、発達心理学です。心理学的な観点については解説できますが、動物の専門知識を持っているわけではありません。動物に関する興味や知識、動物との関わりの経験について、受講生のみなさんに主体的に語ってもらうことが、授業成立の要件です。ペット飼育経験者、特定の動物に思い入れのある人などの履修を希望します。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を設けます。具体的な連絡先や場所については、初回講義時に連絡します。

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