【授業の目的】
キャリア開発とは何なのかを様々な角度から理解していくために,図を用いて考えることを目的とする。図を描き,それを言葉で説明する。あるいは,言葉を図にする。こうした取り組みをすることで,言葉だけでは得られないような理解の幅と奥行きが出てくる。具体的には,個人の側面と組織の側面に分け,組織理解や自己理解,内的キャリア,個人と組織の共生,人間理解力などについて理解を深める。
【授業の到達目標】
1)キャリアを考えるための図を描くことができる。【技能】 2)描いた図を言葉で説明することができる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
組織理解,自己理解,人間理解,内的キャリア,個人と組織の共生
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:26~50% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は図でキャリアを学ぶことで,自分自身を見つめなおし,自らの将来像を描き,自立した人格として生きる力を養う科目である。<基盤教育については,『基盤教育マニュアル』「山形大学基盤教育の基本方針」を参照のこと>
【SDGs(持続可能な開発目標)】
08.働きがいも経済成長も 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 17.パートナーシップで目標を達成しよう
【授業計画】
・授業の方法
毎回の授業は6名程度のグループ単位で実施する。教員からの課題提示,課題に関する調査,発表資料作成,発表実施,振り返りという一連の流れをこなしていく。 複数の課題を提示するが,指定課題と自由選択課題の2種がある。指定課題は全員必ず取り組むもので,自由選択課題はグループごとに自由に選択するものである。
指定課題は以下の通り ・キャリアとは何か(キャリアとは仕事人生)
自由選択課題は以下の通り ・コミュニケーションの基本(アサーション/リスニング) ・内的キャリア(仕事と人生と自己責任) ・個人と組織の共生(個人と組織のかかわりあい) ・組織の種類(組織風土(文化)三態) ・性格(スタイル・フレックス/不変・難変・可変の心) ・価値観・実力・動機(キャリア・アンカー8カテゴリー) ・ストレス(ストレス耐性と個人差)
・日程
1.オリエンテーション 2.キャリアの基本(24図の概要) 3.ソーシャル・スタイルのグループワーク 4.ソーシャル・スタイル解説 5.米国型組織と日本型組織 6.課題1提示と作成 7.リハーサル 8.発表 9.第1課題の振り返りと第2課題の選択 10.第2課題作成 11.リハーサル 12.発表 13.第2課題の振り返りと第3課題の選択 14.発表 15.全体の振り返り
注)一つの課題に対し複数回の授業で取り組むこともあるため,授業の進行状況に応じて順番や取り組む課題が変更される可能性がある。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
本授業科目では,以下の課題等を課す。単位制度の実質化のため,授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取組むこと。 1)準備学修に必要な学修時間の目安は以下のとおり。 3時間/週 (注)大学設置基準で,1単位の授業科目は45時間の学修を必要とする内容をもって構成することが標準と定められている。 2)各回の授業において,リフレクションシートの提出を課す。課題は授業の最後に提示する。翌日18時までにウェブクラスで提出できるよう,毎回,下書きをし,文章の推敲をした上で提出すること。 3)提出されたリフレクションシートの中から幾つかをピックアップし,次回の授業で内容を共有する時間を設ける。これにより,誤解や間違いを自ら正すとともに,自分自身のリフレクションを行い,学びを深めていく。 4)与えられた課題を理解できるよう,図書館やインターネットを活用し情報収集や配布資料の事前学習を行い,自分の考えをまとめることを推奨する。 5)回を重ねるごとに知識の連携が必要になるので,授業資料の該当箇所を自分で探し関連づけることが重要となる。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
個別のメッセージのやりとりや,レポート提出にウェブクラスを用いるため,ウェブクラスを使えるようにしておくこと。
【成績の評価】
・基準
次の2つを満たすことを合格基準とする。 1)キャリアを考えるための図を描くことができる。 2)描いた図を言葉で説明することができる。
・方法
毎回授業後に提出する「リフレクションシート」で評価する。リフレクションシートの得点を1回の授業につき6点とする。ただし,「共有コメント」として選ばれた場合は特別点を加算して10点とする。共有コメントとは,深い考察や独創性のある話題などのことで,授業やウェブクラスで紹介し,全員で共有して学びを深めるものである。初回を含む15回の得点の合計点で評価するが,100点を超えた場合は最終評価を100点とする。 履修確定後,授業契約を設定し,これに同意した者のみ成績評価する。
【テキスト・参考書】
この授業ではテキストとして『小野田博之ら著「キャリア開発24の扉」(生産性出版),2011年』を使用する。 このほか,参考書として次の二つがある。 1)小倉泰憲・松坂暢浩・山本美奈子『キャリア理論と自己理解』大学生協電子書籍,2022年. 2)小倉泰憲・松坂暢浩・山本美奈子『大学生のキャリアの可能性を広げる3つのワーク』大学生協電子書籍,2021年.
【その他】
・学生へのメッセージ
自由な発想を大切にして,図そのものに触れ,考え,楽しんでほしい。
・オフィス・アワー
1)授業時間外に学生の質問に答える「オフィスアワー」を小倉研究室(理学部3号館A402号室)において、火曜日~水曜日の 12:00~13:00 の間に設ける。 2)上記「オフィスアワー」で対応できない分についてはウェブクラスのメッセージ機能で対応する。
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