絵から読み解くイギリス(文化論)
 Britain Seen from Pictures (culture)
 担当教員:中村 隆(NAKAMURA Takasi)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科グローバル・スタディーズコース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
(1)イギリス18世紀のホガースの版画の分析を通して、当時の英国の人々の世帯風俗の知見を獲得することを目的とします。
(2)イギリスの風俗史と日本の風俗史を比較することにより、両者の類似と差異を討することを目的とします。

【授業の到達目標】
(1)William Hogarthという18世紀イギリスを代表する画家の版画群の分析によって、イギリスの衣食住やイギリス文化の特徴などの知識を得ることができます。【知識・理解】
(2)比較文化史的な観点に基づき、日英の文化の諸相について、自らの意見を論理的に述べることができるようになります。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
イギリス、ホガース、版画、階級、生活と文化、日本、比較文化

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、ホガースや版画について様々な視点から理論的に考察することで、鋭利な批判精神に裏打ちされた文化史的な知見を習得するものです。 

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
(1)ホガースの版画を取り上げ、絵の分析の基礎的理解についての知識を深めるようにします。
(2)講義の中で発展的設問が呈示されます。それらの問いに対して、グループワークを通じて、「解」を出してください。
・日程
第1回目(4月9日):講義の進め方とガイダンス
第2回目(4月16日):欧米文化の基礎をなすキリスト教について part 1
第3回目(4月23日):欧米文化の基礎をなすキリスト教について part 2
第4回目(5月7日):欧米文化の基礎をなすキリスト教について part 3
第5回目(5月14日):ホガースの『娼婦一代記』論 part 1
第6回目(5月28日):ホガースの『娼婦一代記』論 part 2
第7回目(6月4日):ホガースの『娼婦一代記』論 part 3
第8回目(6月11日):ホガースの『娼婦一代記』論 part 4
第9回目(6月18日):ホガースの『放蕩息子一代記』論 part 1
第10回目(6月25日):ホガースの『放蕩息子一代記』論 part 2
第11回目(7月2日):ホガースの『放蕩息子一代記』論 part 3
第12回目(7月9日):ホガースの『放蕩息子一代記』論 part 4
第13回目(7月16日):ホガースの『当世風結婚』論 part 1
第14回目(7月23日):ホガースの『当世風結婚』part 2
第15回目(7月30日):最終総括と期末試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
(1)講義で示されるパワーポイントを参考に講義内容をノートに筆記するなどして、内容の理解に努めてください。
(2)授業が終わったその日のうちに疑問点を書き出すこと。そして、発展的学習の第一歩として、自分が出した疑問について、自分なりの解答を用意してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では、以下の課題を課します。授業外における以下の予習・復習の自主的な学修に取組んでください。
(1)準備学修に必要な時間の目安:3時間/週
(2)各回の授業において,予習課題が出されます。課題の解決のために、図書館やインターネットを活用し、自分の考えをまとめておいてください。

【成績の評価】
・基準
(1)授業の到達目標で示したホガースが描いたイギリス人の衣食住の実態が理解できていることを合格の基準とします。
(2)授業の到達目標で示した日英の文化の諸相について、文化史の観点から自らの意見を論理的に述べることができることを合格の基準とします。
・方法
(1)授業参加点(発言の積極性やグループワークへの貢献度をみます):30%
(2)期末試験で、ホガースの版画に関する図像学的理解、イギリス文化の特色、比較文化史的な観点で日英の文化について論述ができるかをみます。70%

【テキスト・参考書】
参考書:中村隆、『ホガースの時代』(山形大学出版会、2023年)

【その他】
・学生へのメッセージ
(1)高校までで美術作品について特に興味を持っていなかった学生さんも歓迎します。
(2)講義内容について、不明な点があれば、授業中や授業後に積極的に質問してください。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を中村隆研究室(人文社会科学部棟3号館6階)において、火曜日の16:20〜17:50の間に設けます。連絡先は、初回の授業でお知らせします。

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