日本語上級2(秋)書く(日本語G)(日本語)(再履修)
 Advanced Japanese 2 (fall semester) Writing (Japanese G) (Japanese)
 担当教員:内海 由美子(UTSUMI Yumiko)
 担当教員の所属:学士課程基盤教育院
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:1単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
上級「書く」では、大学での学習や研究に必要なレポートや論文が書けるようになることを目的とする。
・レポートや論文を書くために必要な文法や表現を学習する。
・レポートや論文を書くために必要な思考力を身に付る。

【授業の到達目標】
1)レポートや論文を書くために必要な文法・表現をより効果的に使うことができる。【技能】
2)レポートの様式(種類と構成)について理解し適切な様式が選択できる。【技能】
3)レポートを書くために必要な作業(問いを立てる、資料を探す、意見を組み立てる)を、自分で行うことができる。【技能】
4)レポートの言語表現を自分で推敲できる。【技能】
5)レポートの内容を、説得力を持たせる、一貫した論理展開ができる等の点から自分で推敲できる。【技能】

【授業概要(キーワード)】
アカデミック・ジャパニーズ、アカデミック・ライティング、文章表現能力、小論文、レポート

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
留学生・日本語を母語としない学生を対象とする。大学で求められる日本語の文章表現能力を養うことを目指す上級後半レベルの科目である。修得した単位は、教養科目、スキル1、スキル2又は専門教育科目の単位に振り替えることができる(所属学部・学科の方針を必ず確認すること)。前後期に同じ授業名の科目があり、重複履修はできない。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
1)第3~9回の授業ではレポートをよくするポイントについて学ぶ。
2)参考書などの文章をもとに教員やクラスメートと議論し、修正点と修正方法を探る。
3)宿題で文章を推敲する。
4)第10~15回で、2種類のレポートを作成する。
5)レポートのアウトライン、続いて第1稿を作成し、それについて授業で修正点や修正方法を話し合う。
6)宿題でレポートを書き進め、指摘された修正点をもとに推敲する。
・日程
第1回  ガイダンス、第1課
第2回  サンプルレポートを読んでみる(段落の役割と全体の構成)
第3回  第2課(レポートにふさわしい言語表現)
第4回  第3課(引用)
第5回  第3課(引用)
第6回  第4課(データの活用)
第7回  第4課(データの活用)
第8回  第5課(説得力のある文章)
第9回  第5課(説得力のある文章)
第10回  第6課、第7課(調査報告型レポートの作成:準備)
第11回  第7課(調査報告型レポートの作成:第1稿の作成)
第12回  第7課(調査報告型レポートの作成:第1稿の推敲)
第13回  第8課(論証型レポートの作成:準備)
第14回  第8課(論証型レポートの作成:第1稿の作成)
第15回  第8課(論証型レポートの作成:第1稿の推敲)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)授業で提示された言語表現の意味・用法について、不明な点はテキストや参考書をもとに調べたり質問したりして理解するとともに、より多様で高次の表現の使用に努めること。
2)文章の論理展開について積極的にクラスメートと意見交換し、説得力のある文章について考えること。
3)自分の文章をよりよいものにするために、教員やクラスメートの意見を参考にすること。
4)指摘された修正点は、原因も含めて理解しようとすること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予習…授業で学ぶ予定の課に目を通し、必要に応じて辞書でことばの意味・用法を調べる。
宿題…第3~9回では提示された文章を推敲する。第10~15回ではレポートの準備、作成、推敲を行う。
他の科目の授業でも、文章の論理展開や説得力を分析しながら読む習慣をつけるとともに、レポート・論文作成に応用すること。

【成績の評価】
・基準
1)レポートにふさわしい表現を正しく使うことができ、多様で高次の表現を使う努力をしている。
2)レポートの様式(種類と構成)について理解し適切な様式を使用している。
3)レポートを書くために必要な作業を自主的に行うことができる。
4)他者の書いた文章の修正点・修正方法を提案できる。
5)自分の書いた文章を言語表現、論理構成において推敲し説得力を高めることができる。
・方法
授業への貢献度(文章をよりよいものにするための意見を積極的に述べているか)20%
宿題40%
レポート(2本)40%

【テキスト・参考書】
<テキスト>
近藤裕子他(22019)『失敗から学ぶ大学生のレポート作成法』ひつじ書房
<参考書>
佐渡島紗織他編著(2015)『レポート・論文をさらによくする「書き直し」ガイド』大修館書店
二通信子他(2009)『留学生と日本人学生のためのレポート・論文表現ハンドブック』東京大学出版会

【その他】
・学生へのメッセージ
自分の考えを論理的に組み立てること、読み手に分かりやすく伝えること、説得力を持たせることを考える習慣を身につけよう。多様で高次の言語表現を使う努力をしよう。
・オフィス・アワー
火曜日13:00~14:30 内海研究室(基盤1号館2階E-203号室)

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