【授業の目的】
SNSの普及に伴いネットいじめが増加し,自殺を図る若者もいる.事件が起きてから対処する現状は望ましくない.未然に防ぐための教育と施策を行う必要があり,海外ではどのような対策が行われているのかを知り,私たちができることについて議論する.
【授業の到達目標】
ネットいじめに関わる概念を理解し、問題の構造を認識できるようになること。【知識・理解】 様々な理論を踏まえた、解決方法を述べることができること。【技能】 自ら進んで、インターネット上の誹謗仲裁の削減に貢献できること。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
いじめ、ネットいじめ、学生主体型授業(アクティブラーニング)
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:26~50% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:51~75% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:26~50% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:26~50% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
情報社会で生きるために学ぶべき教養として位置づける教養科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
10.人や国の不平等をなくそう 16.平和と公正をすべての人に 17.パートナーシップで目標を達成しよう
【授業計画】
・授業の方法
前半・・・指定した書籍や文献を購読し、内容の理解と、それについてのディスカッションを行う。 後半・・・前半から学んだことをもとに、ネットいじめ問題を解決する方法を考え提案する。
・日程
第1回 オリエンテーションとネットいじめをテーマとしたディスカッション 第2回 ネットいじめに関する問題と課題に関する講義 (第3回目までの課題:受講希望者は、指定テキストp11~p36を読んで思ったことや考えたことをまとめ提出する。第1回第2回を欠席した場合も同様。) 第3回~第8回 文献購読とネットいじめに関する調査データを元に議論する。 第3回 テキストPp.11~36を読んで 第4回 テキストPp.37~64 を読んで 第5回 テキストPp.65~83を読んで 第6回 テキストPp.84~100を読んで 第7回 テキスト第2部を読んで 第8回 テキスト第3部を読んで 第9回 テキストの内容に関する中間試験(オンライン) 第9回 ネットいじめについて一つテーマを決め調べ、調べてわかることと知りたいことを決める。 第10回 国内の最新のネットいじめに関する事件や文献を読みディスカッションをする 第10回 海外の最新のネットいじめに関する事件や文献を読みディスカッションをする 第11回 知りたいことを尋ねる質問項目を決め、受講生間でそれを尋ねる。 第12回 上記の集計結果をまとめる 第13回 上記の集計結果に関して考察をレポートにまとめる。 第14回 レポートの発表 第15回 全体のまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
第2回目以降は,前の時間にどんなことを学んだのか,授業開始時に答えられるように準備しておいてください. 説明の中の言葉の意味や操作方法がわからない場合は,インターネットで検索する習慣を身に着けてください.例えば,「機関ログイン」の意味が分からなければ,インターネットで検索されてくる意味でおよそ間違いはありません. また,文献を検索した時に,閲覧するためには有料であることがよくあります.そのような場合,「機関ログインを外す」操作をすれば,無料で閲覧できる場合がありますので,試してみてください. 学習時間については,大学設置基準通りです.半期15回の通常授業は2単位ですから,90時間の学習を予習・授業・復習を必要とすることになります.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
レポート課題作成にあたり,前期開講科目「計量分析入門(数理科学)」を受講していると楽に取り組めます.ただし必須条件ではないので任意です. 学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安は,予習90分,復習90分です。90分の授業に対して,180分の自宅学習が原則です。課題に回答すれば終わりではなく,授業で扱ったテーマについて,自分で調べたり考えたことも随時授業ノート(フォーム)に記録してください。
【成績の評価】
・基準
・基準 ネットいじめに関わる概念を理解し、問題の構造を認識できるようになること(50点)については、主に前半の文献購読の中で評価する。 様々な理論を踏まえた、解決方法を身につけること(50点)については、主に、後半の中で評価する。単に自分の提案をするだけでは、身につけたこ とにはならない。他の人の提案をきちんと聞き理解し、相互学習を通して、身につけているか否か判断する。
・方法
①レポート1 20点 ②レポート2 20点 ③オンラインテスト 20点 ④ミニッツペーパー、リフレクションペーパー(紙ではなくWeb入力の授業ノート形式)20点 ⑤その他 20点 ただし,①②③④のいずれかが0点(未提出)の場合は,不合格となります. 授業の中での宿題やグループワークでの課題は「その他」の中に含まれます.
【テキスト・参考書】
[テキスト]加納寛子(2014)『いじめサインの見抜き方 』金剛出版 [参考書]加納寛子(2021(第4版))『チャートで組み立てる レポート作成法』丸善 『ネットいじめの構造と対処・予防』、加納 寛子 (編著)内藤朝雄・西川純・藤川大祐〈著〉、金子書房
本授業で行う評価の元になる考え方は,(Bloom, Benjamin S. Taxonomy of Educational Objectives (1956). Published by Allyn and Bacon, Boston, MA. )の評価論がベースとなっています。詳しく知りたい人は,下記書籍を参照してください。 加納寛子(2002)ポートフォリオで情報科をつくる―新しい授業実践と評価の方法,北大路書房
【その他】
・学生へのメッセージ
千利休の思想に[守・破・離]の思想があります.1年生の教養科目は,[守]の部分が中心です.まずはテキストや,文献・新聞などを読むことができるようになってください.また,ディスカッションで意見を述べるときには,思いつきの意見ではなく,エビデンス[根拠]を明確にした意見を述べられるようにしてください.
・オフィス・アワー
特別な理由がない限りZOOMにて相談に対応します.時間は,主に授業終了後とします.それ以外は,下記フォームからZOOM接続を希望する日時を3パターン程度書いて連絡を取って下さい. ホームページ:http://pbdspace.kj.yamagata-u.ac.jp/
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