【授業の目的】
日本近代文学の中にあらわれる『山形という地域表象の生成と変化』を、文化史的な観点から辿ります。そのことで、現在、私たちが常識のように考えがちな地域イメージが、どのように作られ、変化してきたものなのかを学びましょう。また、それにどのように抗うべきなのかも、併せて考えてみましょう。
【授業の到達目標】
地域イメージの生成について、文化史的な観点からの基礎理論を具体的な事例に応用できる。【知識・理解】 「山形、東北イメージの変遷」について、具体的な事例に即してプレゼンテーションできる。【技能】 自ら具体的な事例を探してそれについて討議できる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
日本近代文学 東北 表象 学生主体型授業(アクティヴラーニング)
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は、山形あるいは東北の表象について歴史的な観点から学ぶことで、地域社会に参画し運営していく良識ある市民としての力を育むものである。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
11.住み続けられるまちづくりを
【授業計画】
・授業の方法
プリント資料とコンピュータスライドを使用する。コンピュータスライドは表示のみで配付しない。提出された中間レポート(提出日は数週間前から予告する)の添削講評を行う(その際、提出レポートの幾つかは匿名で引用し受講生全員に共有する)。実地調査とそれに基づく学生の口頭発表(個人、グループ)の機会がある。
・日程
1 ガイダンス 2 地域イメージ生成の一般理論 第1部 「みちのく」から「東北」へ 3 前近代の東北イメージ 4 田山花袋と山形、東北 第2部 【山形市内実地調査】 5 実地調査準備 6 実地調査(→11月8日を予定も変更可能性あり。小白川キャンパス集合、解散) 7 学生によるプレゼンテーション(1) 第3部 『近代化と山形表象の変遷』 8 大正時代の山形表象 9 太宰治の描く山形、東北 10 横光利一の描く山形、日本 11 中間まとめと確認テスト 12 『山びこ学校』の読まれ方 第4部 まとめ 13 「観光山形」と黒田喜夫 14 学生によるプレゼンテーション(2) 15 学生によるプレゼンテーション(3)とまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
配布資料に記入するかたちで自分のノートを作成すること。 発言やプレゼンテーションには積極的に参加すること。 実地調査にあたっては一般的な倫理観に基づき講義内の諸注意を遵守し、併せてWEB資源の適切な活用を心がけること。 プレゼンテーションにあたっては公の場にふさわしいふるまいを心がけること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では、以下の課題等を課す。準備学習に必要な学修時間の目安は、1時間/週。(11〜1月の課題はやや忙しい) ・予告された課題、レポート、プレゼンテーションがある場合は、次回講義までに作成すること。 ・指定されたテキストは読了すること。 ・ノートを整理しながら、レポート及び試験に備えること。
【成績の評価】
・基準
・地域イメージ生成の基礎理論的知識を適切に説明できる。 ・個別の事例に即して基礎的な文化理論を展開して論述できる。 上記の基準について、授業内テスト及びプレゼンテーションで確認する。 授業内提出物においては、その都度の講義内容の理解度、授業への主体的参画を確認する。
・方法
評点(100点満点)の内訳は、中間レポート・プレゼンテーション、最終レポートを含む授業内提出物 40点、授業内テスト 60点(論述問題と課題提出)
【テキスト・参考書】
入手(購入)を必須とする教科書は指定しないが、下記の参考書を推奨する。 【入手(購入)が必須ではないが、各自が感じた必要に応じて参考とするべき書籍】河西英通『東北 つくられた異境』(中公新書)
【その他】
・学生へのメッセージ
実地調査には費用はかかりませんが、授業時間外に事前の準備が必要です。任意の個人発表には積極的にトライしてください。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問にこたえるオフィスアワーについては、月曜日14:40〜16:10 森岡研究室(人文社会科学部1号館4階425室)に設定します。ただし、その他の時間についても相談に応じますので、メールなどでアポイントをとってください。
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