国語科授業構成の実際と課題
 Current Practice and Problems in Curriculum Structure
 担当教員:三浦 登志一(MIURA Toshikazu),菊田 尚人(KIKUTA Naoto)
 担当教員の所属:大学院教育実践研究科,地域教育文化学部
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):学校現場における教員経験のある教員が、その経験を活かして、国語科指導の改善方策等について指導する。
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
国語科の授業をデザインする上で、構想の基本となる教材分析を的確に行い、教材の特徴を生かすことを重視する。授業計画立案後は、実践授業あるいは模擬授業にかけて、その記録を協同して分析・検討し、各自の指導力を高めるようにする。

【授業の到達目標】
国語科の授業において、教科で扱う基礎的・基本的な知識や技能を活用し、思考力・判断力・表現力の育成を促す単元をデザインできる教科指導力を育成することができるようになる。

【授業概要(キーワード)】
国語科教育  教材分析  授業デザイン

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:26~50%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
国語科の扱う基礎的・基本的な知識や技能を活用する単元をデザインする専門的能力を身に付けるものである。教科教育高度化分野の選択科目。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
○本授業は、オリエンテーション、演習、授業デザイン、実験授業(模擬授業)、授業の分析と検討、最終レポートで構成される。全担当教員の協力によって授業を実施する。一部を分担して授業を行うが、授業内容全体については、連絡調整しながら共通理解を図る。また、随時、ティームティーチングを実施する。
○オリエンテーションでは、全担当教員・全受講者が参加し、講義のねらいと方法について共通理解を図る。
○講義では、受講生を2グループに分け、全担当教員がローテーションにより講義・演習を行い、相互交流の活発な少人数授業を行う。テーマは、これまでの先進的な実践の検討、各自の経験してきた授業の振り返り、具体的な教材を用いた分析などである。
○授業デザインは、各自のテーマに沿って作成する。担当教員がテーマに応じて指導を行う。
○実験授業(もしくは模擬授業)を行い、その記録を協同して分析し、授業の到達点と課題を明確にする。
○最終レポートでは、各自の授業デザインについて振り返り、今後の実践的研究課題を明確にする。
○授業は対面で実施する。
・日程
第1回:オリエンテーション/講義のねらい及び進め方についての説明
第2回:演習/「国語科教育の現状」についての講義を踏まえたグループ討議。
第3回:演習/「国語科教育の課題」についての講義を踏まえたグループ討議。
第4回:演習/「国語科教育における基本」についての講義とグループ討議。
第5回:演習/「国語科教育における活用」についての講義とグループ討議。
第6回:授業デザインの検討/教材の丁寧な分析に基づいて、教科内容の習得と活用を図る具体的な授業をデザインする。教材に応じてグループを構成する。
第7回:授業デザインの検討/同上(グループ別指導)
第8回:授業デザインの検討/同上(グループ別指導)
第9回:授業デザインの検討/同上(グループ別指導)
第10回:実験授業(模擬授業)の準備
第11回:実験授業(模擬授業)の実施
第12回:実験授業(模擬授業)の分析と検討:授業の導入と展開前半部
第13回:実験授業(模擬授業)の分析と検討:授業の展開後半部と終末
第14回:各自が最終レポートを作成
第15回:最終レポート発表会

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
教材分析や授業構想のための資料を収集し、それらを生かして多角的な検討を加えるようにしてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業で示された課題について、図書館やインターネット等を活用して調べるようにしてください。必要に応じてレポートにまとめるなど、自分の考えを整理しておいてください。

【成績の評価】
・基準
成績評価基準:C(合格に必要な最低限度)基準
○学部卒院生:国語科の教科内容を理解し、的確な教材分析に基づいて既習事項を活用する授業をデザインできる。
○現職院生:国語科の教科内容を理解し、的確な教材分析に基づいて既習事項を活用する授業を実施し、その到達点と課題を指摘できる。
・方法
以下の観点から,授業中の発表や討論(70%),レポート等(30%)を総合的に評価する。
○ 国語科の基本的な概念の理解
○ 授業デザインに当たっての課題意識
○ デザインした授業の独自性
○ 実験授業(模擬授業)への取組
○ 授業記録の分析と検討の適切さ
○ 国語科の知識・技能の習得と活用のための実践的知見の創出

【テキスト・参考書】
【参考資料】
『小学校学習指導要領解説 国語編』(平成29年7月 文部科学省)
『中学校学習指導要領解説 国語編』(平成29年7月 文部科学省)
『高等学校学習指導要領解説 国語編』(平成30年7月 文部科学省)
その他の参考書は、構想する実験授業に応じて、担当教員から授業開始後に指示します。

【その他】
・学生へのメッセージ
中学校、高等学校の各学校段階での授業実践を用いて授業を行います。授業構想は、自分が最も関心のある学校段階のものを作成することになります。
・オフィス・アワー
三浦(登)研究室(地域教育文化学部2号館3階 338号室)において、原則として金曜日の10:30~12:00とします。事前に連絡・確認(連絡先は初回の授業で確認)するようにしてください。

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