【授業の目的】
有機太陽電池、有機発光ダイオード（有機EL）、有機トランジスタなどの有機エレクトロニクスデバイスを扱う上で必要となる、有機半導体材料の電子・光物性、および有機半導体デバイスの動作原理に関する基礎的センスを養うことをねらいとする。
【授業の到達目標】
(1) 有機半導体材料の基本的な性質を説明できるようになる。
(2) 有機デバイスの動作原理について説明できるようになる。
(3) 有機エレクトロニクスに関する研究論文を読んで概要を理解できるようになる。
【授業概要（キーワード）】
有機太陽電池、有機発光ダイオード（有機EL）、有機トランジスタ、半導体工学、量子力学
【学生主体型授業（アクティブラーニング）について】
A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：1～25％
B-1．学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。：1～25％
【科目の位置付け】
この授業は、有機エレクトロニクスに関する知識の中で、有機半導体材料の基本的性質や理論とデバイスの動作原理を取り扱い、材料とデバイスの関係性を学ぶことに重点を置く。
【SDGs（持続可能な開発目標）】
03.すべての人に健康と福祉を
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
12.つくる責任つかう責任
【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントを使ったプレゼンテーションを中心に行います。
毎回、出席の代わりにミニッツペーパーをWebClassで提出してもらいます。ミニッツペーパーには感想、質問、要望などを自由に記入して下さい。質問のいくつかをピックアップして次回の授業で回答します。
・日程
＜第Ｉ部 イントロダクション＞
第１回：有機エレクトロニクスの歴史と現状
＜第Ⅱ部 有機半導体物性＞
第２回：有機半導体分子の性質
第３回：有機半導体薄膜の作製方法
第４回：有機半導体薄膜の構造
第５回：有機半導体のキャリアとフェルミ統計の考え方
第６回：有機半導体の物性パラメータの測定方法
第７回：有機半導体の局在電子系の電気伝導
第８回：有機半導体の結晶系の電気伝導
第９回：有機半導体の光物性
第１０回：有機半導体と金属の界面
＜第Ⅲ部 有機デバイス物性＞
第１１回：有機太陽電池
第１２回：有機発光ダイオード（有機EL）
第１３回：有機電界効果トランジスタ
第１４回：最近のトピックス（１）
第１５回：最近のトピックス（２）
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義資料を配布するが、ただ視聴するだけではなく、自らよく考え、疑問点等をはっきりさせること。
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
自分の研究との関連性について常に考えること。
講義で出てきた数式を改めて自分で計算・導出してみること。
【成績の評価】
・基準
有機デバイスの原理や材料物性との関わりについて、正しく理解していることを合格の基準とする。
・方法
ミニッツペーパー（約40点）とレポート課題（約60点）で評価し、60点以上を合格とする。
【テキスト・参考書】
講義資料を配布するが、自主学習用としては以下の参考書を推奨する。
「有機半導体のデバイス物性」、安達千波矢、講談社
「有機ＥＬのデバイス物理」、筒井哲夫、安田剛、丸善出版
「有機トランジスタ －評価と応用技術ー」、工藤一浩、CMS
「有機ＥＬのすべて」、城戸淳二、日本実業出版社
「Organic Electronics Materials and Devices」、Shuichiro Ogawa、Springer Nature
「Organic Semiconductors for Optoelectronics」、Hiroyoshi Naito、Wiley
【その他】
・学生へのメッセージ
出来るだけインタラクティブに学習するため、ミニッツペーパーには積極的に疑問点等を書いて下さい。書かれた疑問点の中から、いくつかをピックアップして次回の講義の際に補足説明します。また、授業時間に教室で質問していただいても構いません。
・オフィス・アワー
随時受け付けますが、メール等にて事前連絡をお願いします。
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