生体機能計測学特論
 Advanced Lecture of electrophysiological Measurement Devices
 担当教員:長峯 邦明(NAGAMINE Kuniaki)

 担当教員の所属:大学院有機材料システム研究科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:有機材料システム専攻(博士後期課程)  科目区分:選択科目 
【授業の目的】
健康への意識が高い近年、これまで病院等の医療機関でのみ扱われてきた大型の医療機器が小型化され、物によってはウエアラブルデバイスという身近な健康管理機器として浸透しており、パーソナル医療というものが現実味を帯びつつある。特に、患者を対象とした侵襲性の高い計測法が多く存在した従来と比較し、現在は、健康な人が日常的な健康管理のために非侵襲に行う計測法の開発が盛んである。この現状を学び、将来の医療機器のあり方を考えていくのが本講義の目的である。

【授業の到達目標】
(1)人体の機能とデバイスの動作原理の両方を理解することで生体計測を深く理解できる。
(2)生体計測デバイス開発の世界動向を把握し医療機器の進歩を理解できる。

【授業概要(キーワード)】
生体計測、バイオセンサ、医療機器、ウエアラブルデバイス、Point of Care Testing

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
生体という有機材料システムを電気化学的視点で学ぶ発展的科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
12.つくる責任つかう責任

【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントを用いて行う(テキストとしてパワーポイントの資料を配布します)。 教員からの一方的な講義ではなく学生からの質疑・応答によって授業を進めていきます。
・日程
1. 生体計測概論
2.生体計測機1:バイオセンサ(1)
3.生体計測機1:バイオセンサ(2)
4.生体計測機2:生体電気計測器(1)
5.生体計測機2:生体電気計測器(1)
6.生体機能1:血液
7.生体機能2:外分泌液(1)(尿・汗)、中間レポート
8.生体機能3:外分泌液(2)(唾液・涙)
9.生体機能4:皮膚機能・皮膚ガス
10.生体機能5:細胞・組織・臓器(1)
11.生体機能6:細胞・組織・臓器(2)
12.生体機能7:常在菌(1)
13.生体機能7:常在菌(2)
14.生体機能8:核酸
15.生体計測まとめと最終レポート

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
学術論文や生体計測関連の書籍などの利用した専門性の高い講義を行います。また、理解には多様な知識を必要とします。
自分の専門性を外れるからと無視したりせず、積極的に視点を広げるよう勉強することが大切である。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
専門的知識の獲得に加え、テレビ・ネット・雑誌など専門知識の無い人を対象とした情報源も追跡し、専門性に偏らず広い視点で考え、
理解できるように勉強することが大切である。

【成績の評価】
・基準
出席20点、最終レポート80点で評価する。60点以上を合格とする。
・方法
出席20点、最終レポート80点で評価する。60点以上を合格とする。

【テキスト・参考書】
「バイオエレクトロニクス:バイオセンサー・バイオチップ」、軽部征夫、民谷栄一編著、朝倉出版、1994

【その他】
・学生へのメッセージ
生体という有機材料システムを電気化学的視点で理解する学問に関する講義です。多様な専門性が混ざる複合領域でもあります。ぜひ興味を持って積極的に講義に参加してください。
・オフィス・アワー
基本的に質問等がある場合は、各回の授業で直接聞くこととする。

58500056-2024-24-50839