成人・老年看護学特別研究
 Graduate Research in Adult and Gerontlogical Nursing(Chroic Care)
 担当教員:武田 洋子(TAKEDA Yoko)
 担当教員の所属:医学系研究科看護学専攻臨床看護学分野
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):看護師として実務経験のある教員が、その経験を活かし、がん看護・緩和ケア・循環器看護における具体的な健康課題について講義・実習を行う。
 開講学年:2年  開講学期:通年  単位数:10単位  開講形態:演習
 開講対象:看護学専攻(博士前期課程)  科目区分:成人・老年看護学(慢性期) 
【授業の目的】
この授業では、慢性期看護(慢性病・がん体験者に対する看護,緩和ケア)に関する各自の研究課題について実験あるいは調査を行い、修士論文を作成します。この過程を通して、看護研究の基礎的能力を修得することを目的とします。

【授業の到達目標】
1)看護研究を遂行するために必要な基礎知識を活用できるようになる.
2)研究課題に関する国内外の文献を検討し、自身の研究の位置づけ・意義を理解できるようになる.
3)自身の研究に適用する研究方法を正確に理解し、研究方法に則って研究を遂行できるようになる.
4)研究者として倫理指針を遵守して研究を遂行できるようになる.
5)修士論文を完成させ,発表できるようになる.

【授業概要(キーワード)】
慢性期看護,がん看護,緩和ケア,修士論文

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
本科目は看護学専攻 博士前期課程DP1:豊かな人間力、DP2;深化した専目的知識・技能と文理兼修による幅広い視野、DP3:多様な文化の理解とその共生に向けて行動できる能力に位置付けられた科目です。修士の学位論文を作成するための主領域の必修科目です。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
各自のリサーチクスチョンを明確にし,研究を通してその答えを導くことができるように,ディスカションを重ねていきます.
・日程
この授業は学生の学習状況に合わせて,月曜日5・6・7・8校時に以下のテーマと順序で行います.
前期(20回)
第1回〜第5回 先行研究の検討,リサーチクエスチョンの明確化
第6回〜第10回 研究計画の立案,倫理審査申請書の作成
第11回〜第20回 研究の実施
後期(20回)
第21回〜第26回 結果の解析,考察の論点整理
第27回〜第37回 論文作成・推敲
第38回〜第40回 プレゼンテーション

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
各回の授業テーマの講義後に,学生自身の研究についてプレゼンテーションとディスカッションを行なっていきます.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では,以下の課題を課します.単位制度の実質化のため,授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取り組んでください.
1)準備学修に必要な学修時間の目安は次の通りです.
8時間/週 (注)大学院設置基準で,1単位の授業科目は45時間の学習を必要とする内容をもって構成することが標準と定められています.
2)各回の授業では,各自の研究についてレポートを作成し,発表できるよう準備をしてください.
3)研究の進捗ともに明らかにされた各自の課題について,研究の方向性や具体的な修正点をレポート用紙1枚にまとめて提出し,説明ができるよう,準備をしてください.
4)大学院で提供している医学中央雑誌,PubMedを活用して文献検索を行い,選んだ論文を精読しておきましょう.
5)先行研究について,リサーチクエスチョン・研究方法・結果(データ),私見を書き出しましょう.特に,自身の研究論文の主張を裏づけるデータとされる論文(科学的根拠とされる先行研究)は,すぐに確認できるよう,文献管理をしておくことが重要です.

【成績の評価】
・基準
1)研究を遂行するために各回授業の課題レポートを提出し,ディスカッションに参加している
2)研究対象者への倫理的配慮が十分に行われている
3)研究の意義と目的が明確である
4)研究目的を達成するために適切な方法を用いている
5)国内外の先行研究を十分に検討している
6)データを正確に解析し,解釈している
7)研究全体に矛盾がなく,適切な形式や表記を用いて論文を記述している
8)研究全体に盗用,捏造,改ざんなど,不正がない
・方法
研究課題の焦点化から文献検討,データ収集,分析,考察を経て論文作成、研究発表まで,研究の全過程を通して目標到達度を評価する. ディスカッションへの参加20点,レポート80点

【テキスト・参考書】
・テキスト
・坂下玲子:系統看護学講座 別巻 看護研究,医学書院
・参考書
・D.F.ポーリット& C.T. ベック著,近藤潤子 監訳:看護研究 原理と方法,医学書院
・ケイト・L・トゥラビアン著,沼口隆,沼口好雄 訳:シカゴ・スタイル研究論文執筆マニュアル,慶應義塾大学出版会

【その他】
・学生へのメッセージ
1)論文作成のためには論理的な文章が書けるようになる必要となります.講義資料を参考に訓練をしておきましょう.
2)研究デザインによってデータ収集や分析の方法に専門知識が求められます.自主学習で不明な点は遠慮なく質問してください.
3)自身の研究課題に関連した学術学会に参加しましょう.
・オフィス・アワー
1)月・金の10:00〜12:00(武田研究室)
2)会議や出張等で不在にすることもあるため,確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします.連絡先は初回の講義でお知らせします.

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