精神看護学演習Ⅳ
 Psychiatric Nursing-Practice Ⅳ
 担当教員:齋藤 深雪(SAITO Miyuki)
 担当教員の所属:医学系研究科看護学専攻臨床看護学分野
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):看護師として実務経験のある教員が、その臨床経験を活かし、統合失調症に罹患した方の家族が抱える問題を理解し、必要な家族援助の方法について講義を行う。
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:看護学専攻(博士前期課程)  科目区分:精神看護学 
【授業の目的】
この授業は、統合失調症に罹患した方の家族が抱える問題を理解し、必要な家族援助の方法について学ぶことを目的とする。

【授業の到達目標】
学生は、統合失調症に罹患した方と家族の心理を説明できる。
学生は、統合失調症に罹患した方の家族が抱える問題を説明できる。
学生は、統合失調症に罹患した方の家族に必要な援助方法を説明できる。

【授業概要(キーワード)】
統合失調症に罹患した方の家族、家族の心理、家族への支援方法

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、看護学専攻の博士前期課程のディプロマ・ポリシー(DP2.豊かな学識と高い見識を備え、基礎理論に基づく疾病予防と生活支援の開発・整備できる卓越した能力を身につける DP4.現代社会が直面する看護・介護に関する諸問題についての教育・研究・実践活動を自立して展開できる能力を獲得している DP6.多様なサービス提供の場にあって、国内外を問わず国際チームの挙動・連携に寄与できる)に関与する重要な内容である。
教育・研究領域が精神看護学である学生は、この授業の単位と精神看護特論Ⅰ・Ⅱ、精神看護学演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、精神看護学特別研究の単位を取得する必要がある。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
担当教員が授業を行う。また、事例をもとに、支援計画を立案する演習を行う。授業では、授業のテーマについて討論する時間を設ける。
・日程
授業は、木曜日の5・6・7・8校時である。
主要なテーマと順番は、以下のとおりである。
第1・2回目 授業の進め方とガイダンス、家族に関する理論
第3・4回目 統合失調症のストレスに対する脆弱性①②
第5・6回目 家族の表出感情と再発①②
第7・8回目 家族の障害受容のプロセス、家族の抱える問題と支援計画①(事例検討)
第9・10回目 心理教育的家族療法と看護、家族の抱える問題と支援計画②(事例検討)
第11・12回目 患者自身の障害受容のプロセスに対する理解、家族の抱える問題と支援計画③(事例検討)
第13・14回目 患者自身の対処行動に対する理解、家族の抱える問題と支援計画④(事例検討)
第15・16回目 地域における家族会活動の現状と課題、家族の抱える問題と支援計画⑤(事例検討)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1.テキストや文献に線を引くなどして活用する。
2.パワーポイントで示される講義内容を配布される資料に筆記して、内容の理解に努める。
3.科学的根拠に基づき、自分の意見が述べられているよう努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
与えられた課題に向けて図書館やインターネットを活用し、文献や専門書などの情報収集や事前学習を行い、自分の考えをまとめておくようにして下さい。適宜、宿題を提示します。

【成績の評価】
・基準
合格の基準は、統合失調症に罹患した方の家族が抱える問題と支援方法について、授業をとおして得られた知識や経験に基づいて主体的に考察し、論述できることである。
・方法
授業参加点20点、課題レポート80点の合計60点以上を合格とする。授業参加点は、授業で設けられた議論する時間の議論内容から評価する。

【テキスト・参考書】
1.P・P・リバーマン:精神障害と回復リバーマンのリハビリテーション・マニュアル、星和書店
2.日本社会精神医学会:社会精神医学、医学書院
3.谷中輝雄:生活支援、やどかり出版
4.適宜、文献や参考書を提示します。

【その他】
・学生へのメッセージ
精神科病棟で臨床経験のない学生にも理解できる授業を行います。家族が抱える様々な問題とその問題に応じた支援を学んでいきます。この授業と精神看護学特別研究の研究課題を関連づけて考えることができれば、よく勉強したと言えるでしょう。
・オフィス・アワー
授業時間以外に学生の質問に答える「オフィスアワー」を飯田キャンパス看護学科棟の齋藤研究室において、毎週火曜日の16:00~17:00に設けます。会議や出張などで不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。

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