高度実践看護学実習Ⅰ
 Advanced Nursing Practice Ⅰ
 担当教員:森鍵 祐子(MORIKAGI Yuko)
鈴木 民夫(SUZUKI Tamio) 予防医療部長,医学系研究科 医学専攻皮膚科学講座
 担当教員の所属:医学系研究科看護学専攻地域看護学分野
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):健康教育・健康相談の実務経験のある教員が人間ドックでの実習を指導する
 開講学年:2年  開講学期:通年  単位数:1単位  開講形態:実習
 開講対象:看護学専攻(博士前期課程)  科目区分:高度実践看護学 
【授業の目的】
プライマリケア看護に係るナースプラクティショナーの資格取得のため,医師の指導の下に人間ドック受診者の顕在的・潜在的な健康課題を把握し,疾病予防,早期発見,健康増進のための包括的なヘルスアセスメントに関する思考力と観察力を養い,対象者に合わせた適切な健康教育,健康相談等のスキルを修得する

【授業の到達目標】
・問診や計測,各種検査等のデータに基づき,疾病の予防・早期発見のための包括的なヘルスアセスメントを実施し,顕在的・潜在的な健康課題を把握できる
・ヘルスアセスメントに基づき,対象者の生活を考慮した健康相談もしくは健康教育を計画し,実施できる
・対象者に倫理的な配慮を行い,健康の回復・保持・増進を促進する健康行動に関する意思決定を支援することができる

【授業概要(キーワード)】
ヘルスアセスメント,健康教育,健康相談

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:51~75%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:51~75%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:51~75%

【科目の位置付け】
・ヘルスアセスメントに基づく健康教育・健康相談の実習により,看護高度専門職業人としての豊かな学識と高い見識を培う科目である
・本科目を履修する前に,地域・在宅看護学特論Ⅳを履修しておくこと

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
・事前学習と学内演習により,ヘルスアセスメントと健康教育,健康相談の実施に必要な知識,面接技術を確認する
・同意が得られた人間ドック受診者を対象にヘルスアセスメントに基づく健康教育,健康相談を実施する
・事後学習により実施経過を振り返り,目標に即して討議する
・日程
原則として,9~10月の5日間(8:00~16:00)に,以下の内容で行う
1)事前学習(1日)
(1)実習オリエンテーション
(2)実習に必要な知識の復習,面接技術についてシミュレーションやロールプレイング等により学習する
2)人間ドック実習(学内演習を含み3日間)
(1)同意が得られた人間ドック受診者の身体計測等を実施する
(2)栄養指導,生活指導,内科診察に同席する
(3)収集した情報に基づきヘルスアセスメントを行い,生活指導としての健康教育,健康相談の計画を立案し,実施する
(4)(3)について担当医師に報告し,指導・確認を受ける
3)事後学習(1日)
(1)実施したヘルスアセスメント,健康教育,健康相談について発表し,目標に即して討議する
(2)実習での学びと地域・在宅看護学特論Ⅳでの学びを統合し,文献を加味して考察を行い,記録する

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
・地域・在宅看護学特論Ⅳの学習内容を復習して臨む
・実習では,人間ドック受診者が自身の健康状態に気づき,適切な生活習慣,健康行動の選択と実行を自己決定できるように働きかける
・学内演習,事後学習には実習内容に関するレジュメを作成して参加する
・教員・学生間のディスカッションを通して理解を深める
・事後学習後に実習全体を考察して実習記録を作成し提出する
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・地域・在宅看護学特論Ⅳの学習内容を復習して実習に臨む
・提示した参考書や関連文献・Web等に目を通す
・他受講者の事例や実践例への適用可能性を検討することにより,理解を深める

【成績の評価】
・基準
以下を合格基準とする
・問診や計測,各種検査等のデータに基づき,疾病の予防・早期発見のための包括的なヘルスアセスメントを実施し,顕在的・潜在的な健康課題を把握できる
・ヘルスアセスメントに基づき,対象者の生活を考慮した健康相談もしくは健康教育を計画し,実施できる
・対象者に倫理的な配慮を行い,健康の回復・保持・増進を促進する健康行動に関する意思決定を支援することができる
・方法
原則として,以下により総合的に評価する
・実習目標の達成状況の観察評価(40点)
・健康相談・健康教育計画,レジュメ,実習記録(60点)

【テキスト・参考書】
【参考書】
・カレン グランツ,バーバラ K.ライマー,K.ビィスワナス著/木原雅子,加治正行,木原正博訳:健康行動学 その理論,研究,実践の最新動向.MEDSi,2018
・ナンシー R.リー,フィリップ コトラー著/木原雅子,小林英雄,加治正行,木原正博訳:ソーシャルマーケティング:行動変容の科学とアート.MEDSi,2021
・松本千明:医療・保健スタッフのための健康行動理論の基礎 生活習慣病を中心に.第2版,医歯薬出版,2024
・石川ひろの:保健医療専門職のためのヘルスコミュニケーション学入門.大修館書店, 2020
その他,適宜紹介する

【その他】
・学生へのメッセージ
看護高度専門職業人に求められるヘルスプロモーションに基づく看護介入のスキルを修得する科目です
・オフィス・アワー
原則として授業終了後に対応する
それ以外は研究室において随時対応する(不在のこともあるため事前の予約を推奨する)
連絡先は初回授業時に提示する

14051137-2024-1405-14590