【授業の目的】
複雑な病態を有する壮年期・高齢患者のリスクと生活機能を包括的にアセスメントし、高度実践看護を展開し、改善可能性とQOL向上を導き出すために必要な、身体的・精神的・社会的側面の評価手法を習得する。
【授業の到達目標】
1.高齢者の生活機能包括的アセスメントと、複雑な病態に対するリスクアセスメント方法について、ICFの基礎理論、身体機能・認知機能・社会的 機能評価の特徴と具体的方法について説明できる。 2. 高齢者総合的機能評価(Comprehensive GeriatricAssessment:CGA)法の実際について説明できる。 3. 成人・高齢患者のQOL評価法の活用の実際 ―包括的健康関連QOL評価方法の特徴と実際について、具体的に説明できる。 4.複雑な状態を呈する壮年期・高齢患者癌性疼痛アセスメント手法の特徴と評価方法の実際について説明できる。
【授業概要(キーワード)】
高齢者生活機能評価、包括的アセスメント、、高齢者総合的機能評価法(CGA), 健康関連QOL
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:51~75% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:51~75% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:51~75% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:51~75% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:51~75% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:51~75% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:51~75% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:51~75% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:51~75% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:51~75% D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:51~75%
【科目の位置付け】
老年看護専攻教育課程看護高度専門職業人として豊かな学識と高い見識を獲得するために、多面的で実践的な教育を展開する。また、修士論文作成に向けた、高齢者看護学の基礎的学術基盤の形成を図る。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
【授業計画】
・授業の方法
各講義のテーマごとに、評価方法の理論、アセスメントの実際と活用について、自己学習を行い、報告を行う。また、具体的評価法を取り入れた研究論文を抄読し、研究方法の知識を涵養する。
・日程
第 1- 2回 高齢患者の生活機能包括的アセスメントと、複雑な病態に対するリスクアセスメント方法について―ICF理論の基礎知識 第 3- 4回 日常生活動作(ADL)の評価理論とアセスメントの実際、高齢者高度実践看護への活用 第 5- 6回 手段的自立度(IADL)の評価理論とアセスメントの実際、高齢者高度実践看護への活用 第 7- 8回 摂食・嚥下機能リスクアセスメント手法の実際と高度看護実践への活用 第 9-10回 排泄機能評価リスクアセスメントの実際(基礎知識) 第11-12回 複雑な問題を有する高齢者の排泄機能評価とアセスメントの実際 第13-14回 高齢者総合的機能評価(CGA)法の基礎知識、ケアの質保証のシステムについて 第15-16回 高齢者総合的機能評価(CGA)の実際 第17-18回 高齢者の認知機能評価手法(基礎知識) 第19-20回 高齢者の認知機能評価の実際と高度実践看護の展開 第21-22回 成人・高齢患者のQOL評価法の活用の実際 ―包括的健康関連QOLと高度実践看護への活用 第23-24回 個別の慢性疾患特異型の健康関連QOLと高度実践看護への活用 第25-26回 複雑な状態を呈する壮年期・高齢患者癌性疼痛アセスメント手法と実際 武田洋子 准教授 第27-28回 高齢者生活機能評価と高度実践看護の事例展開 第29-30回 高齢者生活機能評価と高度実践看護の事例展開
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
各課題については、自己学習の時間を前後に確保し、効果的な演習ができるように調整します。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義で紹介するテキスト・参考書を活用した復習・予習と、図書館、インターネットを活用し、アセスメント方法の実際を確実に蓄積していきましょう。
【成績の評価】
・基準
高齢患者の生活機能包括的アセスメントと、複雑な病態に対するリスクアセスメント方法について、身体機能・認知機能・社会的機能評価の特徴と具体的方法について、演習において、具体的作業目標を学生と教員とであらかじめ設定する。
・方法
各学習目標に対するレポート・討論による演習の参加姿勢、授業到達度に基づき評価する。
【テキスト・参考書】
・中島紀恵子、石垣和子監修、酒井郁子、北川公子、佐藤和佳子 伴 真由美 編 集:高齢者の生活機能再獲得のためのケアプロトコール 連携と協働のために、日本看護協会出版会, 2010年. その他,必要な資料やプリント、学生自身による作成資料を授業ごとに用い、授業進度、学生の理解に合わせて、適宜、提示します。
【その他】
・学生へのメッセージ
高齢者の生活機能評価の様々な方法を活用し、高齢者のQOL向上を導き出せる看護実践力、研究推進力を積極的に獲得していきましょう。
・オフィス・アワー
水曜日 午後、木曜日 午後、必要時17時以降に、事前調整
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