【授業の目的】
本講義においては、日本古代史分野における学術論文の講読および研究実践例の解説を行うとともに、受講生自らが課題を設定し、研究報告を行う。それらを通じて、本分野に関する専門的知見を深めるともに、受講生が独力で研究を実践する上で必要となる、物の見方や考え方、研究技法を磨くことを目的とする。
【授業の到達目標】
本講義を受講した学生は、
（１）日本古代史分野における専門的知見を身につけ、説明することができる。［知識・理解］
（２）日本古代史研究の特定の論点について、先行研究を踏まえつつ批判的に考察することができる。［知識・理解・態度・習慣］
（３）日本古代史研究を実践する上で必要となる物の見方や考え方、研究技法を習得し、自らの研究に活用することができる。［技能・態度・習慣］
【授業概要（キーワード）】
日本古代史、学術論文、史料、宗教
【学生主体型授業（アクティブラーニング）について】
B-1．学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。：51～75％
A-2．小レポート等により、事前学習（下調べ、調査等含む）が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。：26～50％
C-2．事前学習（下調べ、調査等含む）をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。：26～50％
C-3．習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。：26～50％
【科目の位置付け】
この授業は、社会文化システムコースの特論として、専門的な研究を遂行することができる深い知識と考え方の習得を目指すものである（社会文化システムコースのディプロマ・ポリシー DP2（1)）。
【SDGs（持続可能な開発目標）】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
第1回・第2回では講読文献について説明・打ち合わせを行うとともに、日本古代史研究の方法について概説する。第3回～第14回においては、先行研究の講読や研究実践例の解説、受講生の問題関心に基づく研究報告と討論を行う。
・日程
第1回：ガイダンス・講読文献について
第2回：日本古代史研究の方法―学術論文・史料の読み方―
第3回～第14回：①先行研究の講読、②研究実践例の解説、③受講生の問題関心に基づく研究報告と討論
①・②のパートでは、奈良・平安期の日本の宗教や文化などに関わる論文・研究を取り上げることを予定しているが、受講生との相談にもとづき、内容は柔軟に調整することとする。また、進行順も変更する場合がある。
第15回：講義のまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
先行研究を講読する際には、指定した論文につき、受講生に対して発言ないし発表を求める。
各自の問題関心に基づく研究報告を行う際には、各自の研究の試みについて先行研究を踏まえつつ披露してもらう。いずれの回にあっても受講生の積極的な討論を重視する。疑問や意見があれば遠慮せずに発言すること。
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
単位制度の実質化のため、下記の自主的学修に努めること。
（１）あらかじめ指定された文献を熟読し、課題や疑問点を明確にした上で講義に臨むこと。
（２）講義内で紹介された参考文献をもとに、講義内容をよく復習するとともに、次回に向けて準備すること。
（３）自らの関心のあるテーマにアンテナを張り、普段から先行研究および史料の収集に努めること。
（４）報告担当者は入念な調査を行い、討論に資するような報告ならびに報告資料の作成に努めること。それ以外の受講生もあらかじめ案内された事前学習に取り組み、討論に備えること。
これらをあわせて、目安として、1週間当たりの4時間半以上の学習が必要となる。
【成績の評価】
・基準
本講義の到達目標に沿って、以下の3点を満たすことをもって、合格の基準とする。
本講義を受講した学生は、
（１）日本古代史分野における専門的知見を身につけ、説明することができる。
（２）日本古代史研究の特定の論点について、先行研究を踏まえつつ批判的に考察することができる。
（３）日本古代史研究を実践する上で必要となる物の見方や考え方、研究技法を習得し、自らの研究に活用することができる。
・方法
授業内活動における取り組み（討議への参加の度合い・報告の充実度）：60点
学期末レポート：40点
の合計をもって評点とする。
【テキスト・参考書】
テキスト：講読文献およびその入手方法は講義内で案内する。
参考書：大津透・桜井英治・藤井讓治・吉田裕・李成市編『岩波講座日本歴史』全22巻（岩波書店、2013年-2016年）
歴史学研究会・日本史研究会編『日本史講座』全10巻（東京大学出版会、2004-2005年）
その他の参考文献については、適宜講義内において紹介する。
【その他】
・学生へのメッセージ
本講義の受講成果を自らの研究活動に繋げるためには、毎回の講義に積極的に参加することが大切です。入念な予習を行い、課題や疑問点を明確にした上で講義に臨んでください。また、本講義の受講を検討する人は、必ず第1回のガイダンスに参加してください。講義の内容や進め方を解説します。やむを得ず欠席する人は、事前に相談してください。
・オフィス・アワー
火曜日：１２時３０分～１４時３０分（人文社会科学部1号館4階 佐藤真海研究室）
会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。また、上記時間外でも相談を受け付けますが、その際も事前に予約をしてください。
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