物理学にとって必要不可欠な基本的数学を就学することが目的。実数を変数とする関数を拡張した、複素数を変数とする関数（特に正則関数）について、その性質の理解と応用の修得を目的とする。

1) 複素数に関する基本的知識を理解し、説明できる。【知識・理解】
2) 複素関数と実関数の違いを理解し、説明できる。【知識・理解】
3) 複素関数の微分・積分ができる。【知識・理解】
4) 実関数の積分などへ応用できる。【知識・理解】

複素関数、複素数、正則、留数定理

選択したコースカリキュラムの専門的知識を身に付け、その分野の先端的な研究内容を理解し、説明できる能力を身に付けている。選択したコースカリキュラム以外の幅広い理学の基礎的知識を身に付けている。(理学部理学科ディプロマ・ポリシー参照)

04.質の高い教育をみんなに

１）毎回、複素関数論に関する様々な定義や性質・公式などを取り上げる。
２）指定参考書をもとに作成したスライドを利用して講義を進める。
３）定理や公式を理解するため演習問題を交えて解説する。
４）学生からの自発的な質疑応答を尊重して授業を進めて行く。
５）講義動画をWebclass上に掲載（予定）。復習に役立ててください。
６）対面方式が基本。場合によっては非対面方式も行う。

第１回：複素数
第２回：複素関数
第３回：極限と微分
第４回：正則関数
第５回：初等関数
第６回：初等関数 （対数関数や多価関数）
第７回：線積分とコーシーの積分定理
第８回：コーシー・グルサの定理とその周辺
第９回：原始関数、コーシーの（微）積分公式
第１０回：級数
第１１回：テーラー展開とローラン展開
第１２回：極、留数、留数定理
第１３回：留数定理の応用１
第１４回：留数定理の応用２
第１５回：まとめと試験
以上は予定であり、学生の理解度に応じて変更する可能性があります。

１）ウェブクラスを通じて配布されるスライド資料をあらかじめ印刷して持参する（または書き込み可能で大きめのタブレットを持っている場合はそれにダウンロードしても良い。スマートホンなどの小型携帯端末は不可）
２）スライド資料の空白箇所を埋めたり、重要ポイントをマーキングするなどして、定理や公式を整理して理解の助けとする。
３）授業中に出される演習問題を必ず各自で解き、解説と比較し講義内容をより深く理解する

１）合格に必要な授業外の予習復習時間の目安は４時間／週です。
２）授業資料をwebclassにアップロードしますので，よく読み，自分が理解できるところとできないところを明確にしてください。
３）わからないところは資料を何度も読み返したり，当該箇所をノートに書き出してみるなどすること。
４）演習問題を解くことで理解が定着します。資料や参考書にある演習問題を全て解くこと。

1) 複素数に関する基本的知識を正しく理解し説明できる。
2) 複素関数と実関数の違いを正確に理解し説明できる。
3) 複素関数の微分・積分が正しく計算できる。
4) 実関数の積分などへ確実に応用できる。

上の基準に基づいて、小テスト２０点＋レポート４０点＋期末試験４０点の割合で成績をつける。ただし講義形式に変更があった場合には変更する場合もありますが、その場合は別途ウェブクラスを通じて指示します。

出席が６割に満たないことが確認された場合は不可とする場合があります。

講義資料を配布しますので教科書は指定しません。講義内容をより深く理解したい場合は以下の参考書をお勧めします。
【参考書】
R.V.チャーチル/J.W.ブラウン著 複素関数入門 数学書房 ISBN 978-4-903342-00-9

複素関数は物理全般の基礎本的理解に必要不可欠な計算手法です。じっくり考えれば必ず理解できるような基礎的内容ですので、数学に苦手意識を持っている人も復習を怠らずしっかりと学んでください。ただし本講義を履修する際には事前に本シラバスを通じて授業内容を正しく把握し、興味をもった上で履修してください。興味がないと本講義の内容を理解するのは難しいと思います。

授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を衛藤研究室(理学部4館3階 C303)において、水曜日の 15:00~16:00 の間に設けます。出張等で不在の場合もありますので、上記の日時以外でも対応しますが事前にメールで時間等を連絡してください。