分析化学Ⅱ
 Analytical Chemistry II
 担当教員:並河 英紀(NABIKA Hideki)
 担当教員の所属:理学部理学科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
機器分析は研究を進める上で必要なツールである。しかし、単なるツールとしてだけ捉えてしまうと、大切な情報を見落とし誤りをおかしてしまう事がある。本講義では、種々の機器分析法について原理から応用までを深く理解し、今後の研究活動を適切に行うための基礎知識を身につけることを目的とする。

【授業の到達目標】
(1)様々な機器を利用した化学分析手法の原理を理解し、目的に応じた適切な機器分析手法を選択できる【知識・理解】。
(2)得られた分析情報に対して正しい解析・理解を行うことができる【態度・習慣】。

【授業概要(キーワード)】
機器分析,測定原理,装置原理,分光分析,電気分析,分離分析,質量分析,熱分析,データ解析

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この講義は、 数学、物理学、化学、生物学、地球科学、情報科学などの理学全般にわたる科学・技術の基礎知識を身に付けてるとともに(理学部ディプロマポリシー3)、選択したコースカリキュラムの専門的知識を身に付け、その分野の先端的な研究内容を理解し、説明できる能力を身に付けるものである(理学部ディプロマポリシー7)。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
指定の教科書および配布資料に基づいて対面で講義します。また、演習などを適宜交えて理解を深めます。
・日程
指定の教科書および配布資料に基づいて、主に以下に示すスケジュールで行います。
第1回目 ガイダンスとイントロダクション
第2回目 分光機器を用いた化学分析(1)可視吸収分光など
第3回目 分光機器を用いた化学分析(2)蛍光分光法など
第4回目 分光機器を用いた化学分析(3)赤外・ラマン分光法など
第5回目 第2回目から第4回目のまとめ(試験を含む)
第6回目 分光機器を用いた化学分析(4)原子吸光・発光分析など
第7回目 分光機器を用いた化学分析(5)X線・電子分光分析など
第8回目 分光機器を用いた化学分析(6)NMR、ESRなど
第9回目 質量分析
第10回目 第6回目から第9回目のまとめ(試験を含む)
第11回目 電位差分析
第12回目 クロマトグラフィー分析
第13回目 熱分析
第14回目 第11回目から第13回目のまとめ(試験を含む)
第15回目 実践演習

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義資料は事前にWebclassより配布しますので、必ず、その講義資料を見ながら受講して下さい。講義の途中に演習問題を入れますので、その日の理解を定着されるために自力で解くように挑戦して下さい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義の最後に復習ポイントおよび次回講義までの予習ポイントを説明します。講義中に取り組んだ課題が間に合わなかった場合には、講義資料を復習しながら課題に取り組んでください。

【成績の評価】
・基準
(1)授業の到達目標で示した化学的分析に必要な各種分析機器の原理を適切に説明できることを合格の基準とします。
(2)授業の到達目標で示した目的に応じた分析手法・機器を選択できることを合格の基準とします。
(3)授業の到達目標で示した得られた分析情報に対して適切な解析・理解ができることを合格の基準とします。
・方法
第5回目、第10回目、第14回目に実施する試験の配分点をそれぞれ30点、40点、30点とし、それらの得点の合計をもって評点とする。

【テキスト・参考書】
テキスト:機器分析(3訂版)(田中誠之・飯田芳男著、裳華房)

【その他】
・学生へのメッセージ
分析機器や情報処理システムの機能向上に伴い、今では分析機器の原理や中身を理解していなくともデータを得ることが出来ます。ただ、そのデータが意味するところを正しくかつ最大限に理解するためには、分析の原理を理解することが非常に重要となります。是非とも機器分析の原理から理解することを目指してください。
・オフィス・アワー
授業時間外に質問に答える「オフィス・アワー」は時間指定での制限はせず在室しているときは随時対応します。会議・出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に口頭または電子メールにて事前に予約することをお願いします。

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