【授業の目的】
無機化学I、無機化学II、無機化学IIIで学習した範囲の中で、分子や無機化合物の構造、性質、反応性などについて基本的かつ重要な内容に関する講義演習を行う。
【授業の到達目標】
1)無機化合物の反応性、半導体特性、電子構造と化学結合について体系的に正しく理解し、説明できる。【知識・理解】 2)遷移金属錯体の配位構造とd軌道の分裂の関係を理解し、関連する諸性質について説明できる。【知識・理解】 3)d軌道の分裂にもとづいて遷移金属錯体の電子スペクトルを説明できる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
遷移金属錯体、d軌道の分裂、半導体、電気化学、固体物性
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
無機化学分野の演習問題に取り組むことを通じて当該分野の専門的知識を修得し、説明できる能力を身につけるものです(理学部ディプロマ・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
無機化学I、無機化学II、無機化学III、無機化学実験に関連した演習問題に対して、個人単位、または、少人数(2~4名)のグループ単位で取り組みます。
・日程
第1回:錯体の配位数と構造 第2回:配位子の種類 第3回:異性現象 第4回:d軌道の配位子場分裂 第5回:錯体の結合と分子軌道理論 第6回:酸化数と電子配置 第7回:錯体の電子スペクトル 第8回:第1回~第7回までの授業のまとめと到達度試験 第9回:ガイダンス 第10回:無機化合物のバンド理論・ドーピング効果 第11回:電気化学による物性評価① 第12回:電気化学による物性評価② 第13回:半導体とエネルギー① 第14回:半導体とエネルギー② 第15回:第9回~第14回までの授業のまとめと到達度試験
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
積極的に演習問題に取り組み、理解を深めるとともに、これまでに学習した内容を復習して確実に身につけること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
既に学習した内容にもとづく演習であるため、各テーマについてこれまでに学習した内容(無機化学I、無機化学II、無機化学III)を復習しておくことを勧めます。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した通り、分子の結合と反応性、半導体と金属の電子状態、酸塩基反応、無機化合物の電子構造と化学結合について説明できること、遷移金属錯体の配位構造とd軌道の分裂の関係を説明できることを合格の基準とします。
・方法
第8回と第15回に行う2回の到達度試験をそれぞれ50点として、合計100点で評価します。
【テキスト・参考書】
前半は、テキストとして「錯体化学演習」(崎山博史:生協電子書籍)を用います。 後半は、適宜参考書を挙げながら授業を進めます。例えば、電気化学については「電子移動の化学―電気化学入門」(渡辺・中林 著、朝倉書籍)などをもとに授業を展開します。
【その他】
・学生へのメッセージ
授業が終わったら必ず復習し、演習問題が解けるように練習してください。
・オフィス・アワー
崎山:授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を崎山研究室(2号館2階206)で、金曜日の13時から17時に設けます。 石崎:授業時間外に質問に答える「オフィス・アワー」は、石崎研究室(理学部2号館2階207室)において、原則、昼休み12時00分~12時50分としますが、これに限らず在室しているときは随時対応します。会議・出張等で不在にすることもあるため、面談したい場合は事前に予約をお願いします。
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