常温でゴム弾性を示す⾼分⼦をエラストマーという。本講義では、エラストマーの構造、架橋および性質を学ぶことを目的とする。具体的には、エラストマーの一次構造、ゴム弾性と架橋密度および破壊と粘弾性との関係を学ぶ。さらに、複合材料の弾性率およびエラストマーブレンドの相転移と物性との関係を理解し、有機材料の分⼦設計について考える。授業項⽬毎にレポートを課し、習熟をはかる。

エラストマーの⼀次構造から⾼次構造が弾性率、破壊、粘弾性などの現象とどのように関係しているのかを理解する。

エラストマー、架橋、ゴム弾性、破壊、ブレンド、複合材料

A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：1～25％

エラストマーという工学的側面を持つ課題について化学の観点からみる機会を与えるものであり，これを通じて専門的知識を基盤として社会課題を解決する視点を身につけるために編成される科目である。ディプロマポリシー2(1)

09.産業と技術革新の基盤をつくろう

毎回，エラストマーに関する事柄を順次取り上げる。教員からの一方通行の授業ではなく，随時質問を受け付け授業にフィードバックする。

第１回︓はじめに　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
第２回︓エラストマーの精製　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
第３回︓エラストマーの構造　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
第４回︓ゴム弾性　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
第５回︓粘弾性　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
第６回︓フィラー充填エラストマー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
第７回︓エラストマーの架橋と構造　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
第８回︓まとめ

授業で示されるスライドを参考に講義内容をノートに筆記するなどして内容の理解に努めてください。

授業で学んだ内容に関連することを図書館やインターネットで自分なりに調べて，理解を深める努力が不可欠です。

エラストマーの精製、エラストマーの構造、ゴム弾性、粘弾性、フィラー充填エラストマー、エラストマーの架橋と構造について理解していることを生成評価の基準とする。

授業中および授業後に提示する課題への提出物の評価をもって評点とする。

テキスト：基礎高分子科学 第2版 - 株式会社東京化学同人、高分子学会 編、2020年

参考書：　高分子基礎科学、長谷川 正木/西 敏夫、昭晃堂、1991年

この講義は、物理化学、有機化学、高分子科学に基づいて行います。予習をしておいてください。

授業に関する学生からの質問は，各回の授業終了後又は開始前に受け付けます。