野外巡検
 Field Excursion
 担当教員:岩田 尚能(IWATA Naoyoshi),加々島 慎一(KAGASHIMA Shin-ichi)
 担当教員の所属:理学部理学科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:通年  単位数:4単位  開講形態:実習
 開講対象:理学部理学科  科目区分:理学専門科目(地球科学コースカリキュラム) 
【授業の目的】
国内外のフィールドにおいて1週間程度の野外巡検を行い、野外における地球科学の調査研究を行う上で必要な各種の調査技術の基本事項について学ぶ授業です。山形ではみられない地質や地形・環境などの見学を通して広い視野での地球観を養います。
巡検により多様な野外調査の技法を習得します。また、巡検報告会における発表および巡検レポートで、調査結果をまとめ、総合的に解析する力を養います。

【授業の到達目標】
(1)遠隔地での野外実習を通して、遠征調査活動の基本を身につける。(2)観察した事項をポスター形式で報告することができるようになる。(3)観察した事項をより深く理解し、レポートにまとめる能力を身につける。

【授業概要(キーワード)】
野外調査法、野外調査技術、ポスタープレゼンテーション、学生主体型授業

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
理学部のディプロマ・ポリシー1(1)良識ある市民として高い倫理観と責任感を伴った行動ができる、2(4)幅広い教養に基づき、社会課題の解決や教育、科学の普及などを通じて、他者と共働しながら社会貢献に取り組める論理的思考力やコミュニケーション能力を身に付けている、に部分的に関与します。
地球科学コースカリキュラムの学生を対象とした科目です。理学専門科目(地球科学コースカリキュラム)の「文献調査法」の履修を前提としています。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
11.住み続けられるまちづくりを

【授業計画】
・授業の方法
「文献調査法」での事前説明会、巡検案内書作成、事前学習会に引き続き、「野外巡検」では、現地での実習、巡検報告会、巡検レポート作成を行います。
現地での実習は9月末~10月上旬を予定しています。貸し切りバスなどを用いて見学地を巡ります。現地では巡検案内書作成を担当したグループに説明を求めます。その説明や教員の解説をもとに、現地での観察をしっかり行ってください。
野外巡検後,調査結果をまとめグループごとにポスター形式で発表する巡検報告会を開催します。報告会での発表には、野外巡検に同行する大学院生の指導があります。また野外巡検で観察した事項をまとめたレポートを提出してもらいます。
・日程
第1回  ガイダンス
第2回  野外巡検概要説明
第3回~第26回  野外巡検(現地調査)
第27回~第29回  巡検報告会(ポスター発表)準備
第30回  巡検報告会

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
現地では教員の説明や指示に従い、団体行動の規律や秩序を意識し、安全第一で行動することを心がけてください。教員や巡検案内書を作成したグループによる説明を野帳などにまとめ、野外巡検終了後の報告会やレポート作成の際に役立ててください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
野外巡検出発前に巡検案内書を精読し、見学地を十分把握してください。提出物は余裕を持って作成し、期限を守って提出してください。時間外学修の時間はおよそ60時間です。

【成績の評価】
・基準
野外巡検に参加し実習地で活動すること(授業の到達目標(1)、40%)、観察した内容を報告会でポスター発表すること(グループ単位、授業の到達目標(2)、30%)、観察内容をまとめたレポートを提出すること(個人単位、授業の到達目標(3)30%)を評価の対象とし、実習地への理解が十分であれば合格基準を満たすこととします。
・方法
野外巡検に参加し実習地で活動したことを前提に、報告会でのポスター発表(50%)と巡検レポートの提出(50%)の合計で総合評価とします(100%)。

【テキスト・参考書】
【必携】
「文献調査法」で作成する巡検案内書
【ポスタープレゼンテーションの参考書】
「学生・研究者のための学会ポスターのデザイン術」,宮野公樹著,化学同人
「伝わるデザインの基本」,高橋佑磨・片山なつ著,技術評論社

【その他】
・学生へのメッセージ
地球科学コースカリキュラムの学生を対象とした科目です。地球科学野外演習I~IIを履修していること、地球科学野外演習IIIを履修することが望ましいです。
理学専門科目(地球科学コースカリキュラム)「文献調査法」の履修を前提としています。「文献調査法」を必ず履修してください。
野外巡検は遠隔地で実施します。団体行動の規律や秩序を意識し、現地までおよび現地での行動に十分注意してください。
・オフィス・アワー
オフィス・アワーは、岩田研究室(理学部4号館4階C402)、加々島研究室(理学部4号館5階C502)において随時とします。できるだけウェブクラスや電子メールで事前に訪問を予告してください。

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