全身性疾患学(内科系(内科三))
 Systemic disease : Neurology、 Hematology、 Metabolism、 Endocrinology and Diabetology
 担当教員:太田 康之(OHTA Yasuyuki)、横山寿行(YOKOYAMA Hisayuki),柄澤繁(KARASAWA Shigeru)

 担当教員の所属:医学部医学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):臨床医
 開講学年:4年  開講学期:前期  単位数:11単位  開講形態:講義
 開講対象:医学科  科目区分:専門教育・必修  
【授業の目的】
神経筋疾患、内分泌・代謝疾患、血液疾患の病因、病態生理、症候、診断と治療を学ぶ。
神経筋疾患、内分泌・代謝疾患、血液疾患の診療において、 臨床実習に必要な医療面接、身体診察、検査結果の理解、診断、治療法とその評価、および患者に接するマナーを学ぶ。
医師の職責を自覚し、患者中心の医療を実践しながら幅広い症候・病態・疾患に対応できる。
診療に必要な臨床技能の習得と患者に配慮する診療態度を身につけると共に、他の医療者の役割を理解し連携できる。
医学研究の必要性を理解し、地域・国際社会に貢献と医療の質の向上のため生涯にわたって自律的に学ぶことができる。

【授業の到達目標】
神経疾患、内分泌・代謝疾患、血液疾患に関して、病歴、症状、身体所見、検査データより、病態を踏まえて鑑別診断ができる。
神経疾患、内分泌・代謝疾患、血液疾患に関して、標準治療を提示し、有害事象、配慮すべき事項に関して説明できる。
医師が患者に最も適した医療を勧めなければならない理由を説明できる。
医師には能力と環境により診断と治療の限界があることを説明できる。
講義、国内外の教科書・論文、検索情報等の内容について、重要事項や問題点を抽出できる。
病歴を適切に聴取するとともに患者との良好な関係を構築し、必要に応じて患者教育を行える。
基本的な臨床技能(適応、実施方法、合併症、注意点)を理解し、適切な態度で診断や治療を行える。
チーム医療の意義を説明できる。
医療現場における労働環境の改善の必要性を説明できる。
日本の医療の特徴を理解し、国際社会への貢献の意義を理解している。
研究は、医学・医療の発展や患者の利益の増進を目的として行われるべきことを説明できる。
生涯学習の重要性を説明できる。
行動科学として神経筋疾患、内分泌・代謝疾患、血液疾患における患者支援(自律性支援)や保健指導を概説できる。
国際社会への貢献として神経筋疾患、内分泌・代謝疾患、血液疾患における海外の疫学研究や診断基準を理解し概説できる。

【授業概要(キーワード)】
認知症、変性疾患、Parkinson 病、糖代謝異常、糖尿病、貧血、出血傾向・紫斑病、造血器腫瘍

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
本授業では、臓器別疾患学で学んだ基本的事項に基づき、より実臨床に近い内容について学習する。
<山形大学医学部医学科教育到達目標(コンピテンシー)の該当項目>
1. プロフェッショナリズム
2. 医学知識と問題対応能力
3. 診療技能と患者ケア
4. チーム医療の実践
5. 医療の質と安全管理
6. 社会における医療の実践
7. 科学的探求
8. 生涯にわたって共に学ぶ姿勢
<医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度改訂版)の該当項目>
A 医師として求められる基本的な資質・能力
D 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療
D-1 血液・造血器・リンパ系
D-1-2) 診断と検査の基本
D-1-3) 症候
D-1-4) 疾患
D-2 神経系
D-2-2) 診断と検査の基本
D-2-3) 症候
D-2-4) 疾患
D-12 内分泌・栄養・代謝系
D-12-2) 診断と検査の基本
D-12-3) 症候
D-12-4) 疾患

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
各分野の主要疾患の症例を取り上げ、診察、検査、診断、治療の過程をより実臨床に近い形式で講義を行う。
・日程
全身性疾患学臨床講義 (対面の予定だが変更の可能性あり)
1回目 血液疾患(非腫瘍性)
2回目 造血器腫瘍
3回目 神経変性疾患
4回目 神経救急
5回目 糖尿病及び合併症
6回目 内分泌疾患

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
スライドを用いて講義し、適宜資料の配布を行う。各講義で出欠の確認を行うので遅刻、途中退席をしないようにすること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義は症例に踏み込んだ内容になるので、臓器疾患学の各コースで学んだことを幅広く復習しておくこと。

【成績の評価】
・基準
病態から、症状、検査所見、身体所見が説明できる。
標準治療の治療効果、有害事象が提示できる。
・方法
試験およびレポート提出、講義における出席日数は3/4以上必要。
試験の正解率は60%以上を合格とする。
再試験は1回のみ行う。

【テキスト・参考書】
内科学 (朝倉書店)・内科学書(中山書店)・吉利内科診断学(金芳堂)・ベッドサイドの神経の診かた(南山堂)・標準神経病学(医学書院) Meritt's Neurology(LWW)・ジョスリン糖尿病学(医学書院)・Williams Textbook of Endocrinology(Saunders)・Wintrobe's Clinical Hematology(Lea and Febiger)・J.H.Jandl's BLOOD:Textbook of Hematology
(Little、Brown and Co.)

【その他】
・学生へのメッセージ
臨床実習に入る上で必要な実践的知識の習得を目的としております。実習期間に参考になる内容ですので、臨床実習期間中にも復習してください。
・オフィス・アワー
<山形大学で教えていること>
上記内容に加え、最新の研究成果による新たな診断法や治験段階の治療についても講義する。

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