全身性疾患学(小児科)
 Pediatrics
 担当教員:三井哲夫(MITSUI Tetsuo)、 荻野大助(OGINO Daisuke)、 簡野美弥子(KANNO Miyako)、 中村和幸(NAKAMURA Kazuyuki)、須藤陽介(SUDO Yosuke)、 目黒亨(MEGURO Toru)、佐藤裕子(SATO Hiroko)、安孫子優(ABIKO Yu)、鈴木康太(SUZUKI Kouta)
 担当教員の所属:医学部医学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):全教員が、急性期並びに慢性期を扱う病院勤務を経ており、小児科、また内科学的臨床実務並びに小児保健維持実務の経験をもとに、各専門分野の見地から小児の健全な成育を目指した教育を行う。
 開講学年:4年  開講学期:前期  単位数:11単位  開講形態:講義
 開講対象:医学科  科目区分:専門教育・必修 
【授業の目的】
小児科学は学習範囲が広範であることから、臓器疾患学(各種)および全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生(小児科学)に加えて、小児期の疾患を系統的に理解するためこの講義を行う。その目的・テーマは全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生(小児科学)と同様である。

【授業の到達目標】
全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生(小児科学)に記載の通り、小児の発達・成長過程における基本的な生理を理解し、遺伝的素因を含めて、成育環境における発達・成長の阻害因子とその影響による各種病態・疾患の特徴について理解し、疫学、検査、診断、治療法を説明できること。この理解の下、各疾患診断の手法とその治療についての専門的知識を述べることができる。

【授業概要(キーワード)】
小児の発育、発達、成長、成育阻害因子、小児期の疾患の特徴

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
3年次の『全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生』と合わせて小児科学全体の講義として完成させる。それにより小児の疾患について、より詳しい知識を習得し、小児期の各疾患病態を自ら考えられるようにするものである。


この講義は、医学科カリキュラムポリシー(教育課程の編成実施方針) 1、 3 、 4、 5、 8、 9、 10、 11、 12、 13の内容を含み、ディプローマポリシー(学位授与の方針) DP1~11の要素となる。

この講義は、<医学科教育到達目標(コンピテンシー)>における、
1プロフェッショナリズム、
2 医学的知識と問題対応能力、
3 診療技能と患者ケアの基礎的知識、
4 コミュニケーション能力、
5 チーム医療の実践、
6 医療の質と安全の管理、
7 社会における医療の実践、
8 科学的探求、
9 生涯にわたって共に学ぶ姿勢
の内容を包含し、これらを充足することを目標とする。

<医学教育モデルコアカリキュラム(令和4年度改訂版)の該当項目>
GE-03: 人生の視点とアプローチ全体 特にGE-03-01からGE-03-04
PS-02: 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療 における小児の各臓器系
疾患とPS-02-12
PS-03: 全身に及ぶ生理的変化、病態、診断、治療における小児の各臓器系疾患
IT: 情報・科学技術を活かす能力の小児疾患における応用
CS: 患者ケアのための診療技能の小児対応
CM: コミュニケーション能力 特に小児とその保護者
IP: 多職種連携能力 医療スタッフ並びに小児保健行政関係者との連携
SO: 社会における医療の役割の理解 小児成育保健医療の社会的な位置づけ

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
スライド投映、資料配付、板書等による講義、講義中の討論、講義前後の自習。
・日程
毎週木曜日7、8校時 14:50-16:30 全7回(5月8日(木)※ は5-6校時 13:00-14:40)
4月 3日(木)先天代謝異常とマス・スクリーニング 窪田満(非常勤講師)
4月10日(木)先天代謝異常症 沼倉周彦(非常勤講師)
4月17日(木)川崎病 鈴木康太勤講師)
4月24日(木)療育と訓練 清和ちづる
5月 1日(木)小児成人病/臨床試験 三井哲夫
5月 8日(木)※ 小児精神疾患1 伊東 愛子(非常勤講師)
5月 8日(木)小児精神疾患2 伊東 愛子(非常勤講師)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
疑問を持って積極的に質問すること、単に知識を増やすので無く、病態を理解し、説明できるまでにいたること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
全ての疾患について講義する時聞がなく、教科書を使って自習の必要がある。

【成績の評価】
・基準
講義内容、自らの学修による理解度をみる筆記試験、講義への出席状況、学修態度。
・方法
毎講義、出席をとる。
3年次開講の全身性疾患学:成長・発達・遺伝・発生と合わせ試験週間内に筆記試験を行う。
成績が合格基準に満たない者に対しては再試験を1度だけ行い学修態度を含め総合的に合否を決定する。

【テキスト・参考書】
標準小児科学(医学書院)、小児科学(文光堂)、Nelson Text book of Pediatrics (Saunders Co.)、いずれも最新版

【その他】
・学生へのメッセージ
学習範囲が広範であり、全ての分野にわたり詳細に講義することは不可能であることから、学生諸君は継続的な自習が必要である。

・オフィス・アワー
<山形大学で教えていること>
上記内容に加え、稀少疾患が多く、共同臨床試験としてのアプローチが必要な小児難治性疾患への臨床研究について小児がんを例に講義している。

授業時間外に学生の質問に答える「オフィスアワー」は、小児科学講座(臨床棟5階)において、原則、木曜日17:00~18:00とします。随時対応します(事前予約要)。

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