成人急性期看護学実習
 Acute Nursing Practice in Adult Patients
 担当教員:古瀬 みどり(FURUSE Midori),松浪 容子(MATSUNAMI Yoko)
 担当教員の所属:医学部看護学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):看護師の実務経験のある教員が、経験を活かして臨床指導者と共に実習指導を行う。
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:3単位  開講形態:実習
 開講対象:看護学科  科目区分:専門科目臨地実習 
【授業の目的】
周手術期にある対象のセルフケアに対する支援と対象の特性にあった看護実践を展開することを目的とする。
周手術期にある成人患者の健康問題を理解する。生活行動の支援によって健康問題が解決できる看護実践を行う。実践の方法は患者のセルフケア能力を適切に診断し、対象にあった介入の方法を選択する。また、行った看護を客観的に評価する。

【授業の到達目標】
1.周手術期にある対象の手術の侵襲に伴う変化の過程を説明できる。【知識・理解】
2.治療に対する生体の反応を観察し、それにみあった生活行動への支援ができる。【技能】
3.行った看護を客観的に評価できるようになる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
成人、周手術期看護、セルフケア、侵襲、生体反応、学生主体型授業

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
学内で学んだ看護の専門的知識と技術を統合し、Student Nurseとして看護実践能力の向上をはかるための実習である(山形大学医学部看護学科カリキュラム・ポリシー)。また看護学科DP1:豊かな人間性と社会性、DP2:幅広い教養と汎用的技能、DP3:専門分野の知識と技能に位置づけられる科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
1.山形大学医学部附属病院の外科系病棟、手術部、集中治療部、リハビリテーション部において実習する。
2.手術を受ける成人患者を1名受け持つ。周手術期の健康問題を持つ対象の看護の方法を実践しながら学ぶ。
3.1グループ2人ないし3人で編成し、5グループに分かれ病棟で実習する。
4.実習の効果をあげるために学内で事前学習をする。実習中は患者に対して支援した方法が最適であったかどうかをカンファレンスで評価する。
5.患者に適切な看護技術を提供するために文献検索や動画による自己学習をする。
6.事後学習ではグループワークを行い、実習中の学びを他の学生と共有する。
・日程
病棟での実習時間は8時30分から16時まで(手術室は8時から)
8月25日~29日 1・2グループ事前学習
9月1日~12日 2グループ病棟実習
9月16日~26日 1グループ病棟実習
9月29日~10月3日 3・4グループ事前学習
10月6日~17日 4グループ病棟実習
10月20日~31日 3グループ病棟実習
11月4日~7日 5・6グループ事前学習
11月10日~21日 6グループ病棟実習
11月25日~12月5日 5グループ病棟実習
12月8日~12日 全グループ事後学習

詳細は実習要項を用いて、事前学習期間中に説明する。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
臨地実習では、心身の変化の多い周手術期の患者を実際に受け持つため、対象の安全、安楽、自立に対して最善の努力をする。その時期にある患者や家族の気持ちを思いやり、尊厳ある態度で接するように努める。また、実習施設の指導者、教員への報告・連絡・相談を怠らないことが、臨床では極めて重要であり、実習の円滑化につながることを忘れないこと。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
周手術期にある患者は心身の変化が著しいため、自己学習を怠ると、その変化に対応はできない。どのような変化が起こりうるのかを常に予測し、それに必要な知識と技術を得た上で看護実践に臨むこと。
自己学習した内容を毎日の行動計画に反映し、実習終了後には看護実践の振り返りに活用する。実習中に疑問に思ったこと、不明な点については、翌日に持ち越さず、その日のうちに解決する。

【成績の評価】
・基準
担当教員、実習指導者の指導を受けながら、受け持ち患者の看護過程を展開し、患者の状態にみあった看護支援ができることを合格の基準とする。
・方法
実習参加状況(毎日の行動計画)30点、受け持ち患者の看護過程30点、事前学習レポート・実習終了レポート30点、事後学習参加状況各10点の合計100点満点で評点する。

【テキスト・参考書】
雄西智恵美他、成人看護学 周手術期看護論、NOUVELLE HIROKAWA

【その他】
・学生へのメッセージ
自分から積極的に学ぼうとする姿勢が重要である。現場のあわただしさに後ずさりするのではなく、臨床で何を学びたいのか、自分から実習担当教員や実習指導者にアピールする。
健康の自己管理につとめ欠席をしない。報告・連絡・相談の徹底を心がける。
患者の権利を尊重する。また、家族に対しても同じように配慮する。自分の気持ちをコントロールし、患者と誠実に接する。
・オフィス・アワー
実習期間中は実習終了時刻から17時30分までの間に各実習担当教員研究室に来てください。

42000089-2025-0402-41501