高齢者看護学実習
 Gerontological Nursing Practice
 担当教員:齋藤 朝子(SAITO Tomoko),牧野 貴大(MAKINO Takahiro)
 担当教員の所属:医学部看護学科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):看護師として実務経験のある教員が、その臨床経験を活かし、各病棟における疾患等や看護方法について実習を行う。
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:実習
 開講対象:看護学科  科目区分:専門科目臨地実習 
【授業の目的】
高齢者の尊厳と基本的人権を擁護する姿勢をもち、急性期病院、認知症治療病棟に入院する高齢者への看護実践能力を習得する。

【授業の到達目標】
1)急性期病院に入院する高齢者の看護支援実習
(1)急性期の治療を要する高齢患者の状態に応じ、適切なコミュニケーションを図ることができる。
(2)急性期治療を要する高齢患者の病態・生活機能の観察とアセスメントを行い、看護計画を立案できる。
(3)急性期の治療を要する高齢患者に必要とする看護援助ができる。
(4)終末期にある高齢者の尊厳と生活の質(Quality of life:QOL)を尊重する看護援助ができる。

2)認知症高齢者の看護支援実習
(1)日常生活支援を要する認知症高齢者とコミュニケーションを図ることができる。
(2)認知症治療病棟における、高齢者と家族への多職種連携の実際と看護の役割を理解し、具体的に説明できる。
(3)認知症治療病棟で生活する高齢者の個別性を理解し、安全で安楽な生活行動援助ができる。
(4)終末期にある認知症高齢者の尊厳とQOLを尊重する看護援助ができる。

【授業概要(キーワード)】
高齢者看護、QOL、急性期の看護支援、認知症患者の看護支援、生活行動援助、終末期ケア、多職種連携

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
急性期病院および認知症治療病棟における高齢患者とのコミュニケーション能力、看護アセスメント能力を培い、個別性に合わせて展開する看護実践能力を習得する。
本科目は山形大学医学部看護学科 DP1:豊かな人間性と社会性、DP2:幅広い教養と汎用的機能、DP3:専門分野の知識と技能 に位置づけられる科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
1)急性期病院に入院する高齢者の看護支援実習
(1)高齢患者1名を受け持ち、病態と生活機能の包括的アセスメントを行うとともに、看護過程を展開する。
(2)具体的な看護援助について、実習指導者の助言のもとに実践する。
(3)終末期にある高齢者と家族に必要な看護援助について、指導の下見学または実践する。

2)認知症高齢者の看護支援実習
(1)認知症治療病棟における高齢者看護の特徴と役割を理解する。
(2)日常生活支援を要する認知症高齢者とコミュニケーションを図り、多職種と連携しながら看護援助を実践する。
(3)終末期にある認知症高齢者と家族に必要な看護援助について、指導の下見学または実践する。
・日程
9月~12月に急性期病院および認知症治療病棟でそれぞれ1週間ずつ実習を行う。
1)急性期病院に入院する高齢者の看護支援実習
実習場所:山形大学医学部附属病院 5階西病棟(耳鼻咽喉科、放射線治療科、形成外科)
                 8階東病棟(泌尿器科、第一内科)
実習時間:8:30~16:00 (実習時間8:30~15:00、まとめ・記録15:00~16:00)

2)認知症高齢者の看護支援実習
実習場所:医療法人 東北医療福祉会 山形厚生病院
実習時間:8:30~15:00 (帰校後~16:00学内で記録・まとめ)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
・実習にふさわしい服装、清潔感のある身だしなみとStudent Nurseとして自覚ある行動をする。
・高齢者の安全に十分配慮し、指導者の指導の下、積極的に実習へ参加する。
・サービス利用者とコミュニケーションを積極的に図り、個別性を理解する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・自己の学習課題を明確にし、自ら図書館やインターネットで積極的に調べて、理解を深める努力が不可欠です。
・対象の理解を深め、個別性への配慮、適切な看護援助について考察できるように参考書などで事前学習を行い、自分の考えをまとめておくことを推奨します。
・実習中に得られた学びについて、振り返りを行い、学びを深めることを推奨します。

【成績の評価】
・基準
1)急性期病院、認知症治療病棟における高齢者看護の特徴や役割について適切に説明できること。
2)治療を受ける高齢者、認知症高齢者の理解、アセスメントや看護実践について、講義で得た知識や病棟チームとの相談や指導に基づき、
  高齢患者の安全安楽を考慮し、看護実践を行う姿勢を有すること。
3)高齢者一人一人に寄り添った看護の工夫について、実習指導者と相談でき、主体的に説明又は実践できること。
4)保健医療チームの一員として責任ある行動をとることができること。
5)計画的に実習を進めることができ、記録・レポートを通して、自らの看護について考察を深めることができること。
・方法
実習課題達成状況、出席状況、レポートにより、計100点評価とする。

【テキスト・参考書】
前期の講義ならびに事前学習等で紹介する。併せて、各自、積極的に情報収集を行いましょう。

【その他】
・学生へのメッセージ
実習期間中の自己の健康管理をしっかり行いましょう。
安全に十分留意し、実習指導者、担当教員への報告・連絡・相談を確実に行いましょう。
実際の高齢者への看護を通して、講義で得た知識を看護実践につなげましょう。

・担当教員専門分野
齋藤朝子(SAITO Tomoko)   :高齢者看護学・リエゾン精神看護
牧野貴大(MAKINO Takahiro) :高齢者看護学・病態機能看護学
・オフィス・アワー
実習終了後にミーティング
連絡方法はオリエンテーション時に連絡する。

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