【授業の目的】
この講義では行列、行列式、連立一次方程式の概念を発展させ、抽象的なベクトル空間、線形写像、行列の対角化、線型微分方程式について学びます。 線形代数は工学の基礎となる重要な数学です。線形代数を道具として自由に使うために必要な概念及び計算力を身に付けることがこの講義の目的です。そのためには、ある程度の理論的背景を知ることも重要ですので、計算力だけでなく論理的思考力も必要となります。
【授業の到達目標】
○行列の演算、逆行列の計算ができる。 ○連立一次方程式の解を掃き出し法で求めることができる。 ○ベクトルの一次独立、一次従属が判別できる。 ○ベクトル空間の基底と次元を求めることができる。 ○固有値と固有ベクトルを求めることができる。 ○行列の対角化ができる。 ことが目標です。
【授業概要(キーワード)】
行列、行列式、連立一次方程式、ベクトル空間、部分空間、基底、次元、線形写像、固有値、行列の対角化、定数係数線型微分方程式
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
工業数学の基礎となる科目、高校の数学、1年次の数学Cからの発展。 (高分子・有機材料工学科) CP1(3),DP2に対応する。 (化学・バイオ工学科) CP1(1),DP2に対応する。 (情報・エレクトロニクス学科) CP1(1),DP2に対応する。 (機械システム工学科) CP1 DP1および学習教育到達目標の(A)に対応する。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
○この授業は対面授業の予定です。またWebClassを利用します。課題の提出はWebClass上で行います。 ○この講義の中心は例題演習ですので、細かな証明についてはあまり触れません。講義の初めに必要事項を解説し、その後に演習問題を各自で解いてもらい、最後にその解説をします。復習のための課題を毎回課しますので、期日までにWebClassを通して提出して下さい。
・日程
第1週 –– 第4週: 行列、行列式、連立一次方程式の解法 第5週 –– 第8週: ベクトル空間と部分空間、基底、次元及び中間試験 第9週 –– 第11週: 線形写像及びその核と像 第12週 –– 第15週: 固有値と行列の対角化、定数係数線型微分方程式の解法及び期末試験 詳しい日程を最初の講義時に配布します。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
例題や課題の途中計算は必ず手で書いて下さい。手で書くことでも身に付き
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
重要事項は何度も繰り返し出てきますが、その度に詳しく説明する時間はありません。前回までに出てきた用語や概念は理解できているものとして 新しい事項を学びますので、何が分かって何が分からないのかを自分なりに明確にした上で受講してください。 毎講義ごとに課題を出すので、原則的に次週までに解決してください。分からない事項は教室で質問するか、WebClassのメール等で質問して解決してください。
【成績の評価】
・基準
毎週出題する課題、中間試験、期末試験を通して「授業の到達目標」に達しているかを判定する。
・方法
毎週の課題の評価60点 中間試験20点 期末試験20点 以上合計100点で評価を行い、「授業の到達目標」が達成されているかを確認し、60点以上を合格とする。
【テキスト・参考書】
三浦毅、早田孝博、佐藤邦夫、高橋眞映著 「線形代数の発想」学術図書出版、ISBN 9784780605310
【その他】
・学生へのメッセージ
講義に臨んでは、講義資料を見ているだけで全てが理解できる訳ではないので、自分自身でも計算を行ってみること。 数学は積み重ねの学問であり、高校の数学、1年次の数学Cが良く理解されていることが前提になっていることに留意すること。
・オフィス・アワー
質問はメール(kojima@yz.yamagata-u.ac.jp)またはWebClassのメッセージ機能でお願いします。または、授業後直接問い合わせてください。
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