情報エレクトロニクス概論
 Introduction to Informatics and Electronics
 担当教員:山内 泰樹(YAMAUCHI Yasuki),成田 克(NARITA Yuzuru)
 担当教員の所属: 大学院理工学研究科(工学系)情報科学分野,大学院理工学研究科(工学系)電気電子工学分野
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):(山内)企業におけるアプリケーション開発
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:機械システム工学科  科目区分:専門基礎科目 
【授業の目的】
情報分野:
 現代社会では,「情報」を如何に活用するかということが,あらゆる分野,場面で重要な役割を果たしている.したがって,この「情報」を正しく理解し,情報科学を人間との関りの上で修得することは,これを専門とする者だけでなく,現代人すべてに必要なことである.この講義は,受講者が「情報」に関する科学的方法論と社会的意義を学ぶことにより,情報について自分で考え,これを活用できるようになることを目標としている.
エレクトロニクス分野:
 Society5.0:我が国が提唱する未来社会のコンセプトで,サイバー(仮想的)空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより,経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会である。このSociety5.0を実現するカギが「半導体」である.本講義では,東北半導体・エレクトロニクスデザインコンソーシアム(T-Seeds)に参画している半導体企業から講師にお迎えし,「半導体×機械」をキーワードに半導体について学ぶ.

【授業の到達目標】
情報分野:
1.情報の位置づけとそのキーワードを説明できる.
2.情報量の定義と2進法について説明し,計算することが出来る.
3.標本化,量子化,符号化,圧縮について説明し,計算することが出来る.
4.探索や整列のアルゴリズム,問題解決について説明し,計算することが出来る.
5.コンピュータ,データベース,Webの基本について説明できる.
6.ヒューマンインタフェースと社会・産業の中での情報について説明できる.
エレクトロニクス分野:
1.半導体とは何かを説明できる。
2.半導体デバイス製造工程を説明できる.
3.半導体デバイスの種類と特徴を説明できる.
4.機械の視点で半導体を説明できる.
5.半導体の発展が引き起こすエネルギー問題を説明できる.

【授業概要(キーワード)】
情報量,2進法,標本化,量子化,アルゴリズム,ヒューマンインタフェース,コンピュータ,ネットワーク
半導体,フラッシュメモリ,イメージセンサ,パワー半導体,ICハンドラー,半導体設計

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この科目は、機械システム工学科学習・教育目標の(A)〔CP1, DP7〕および(F) 〔CP1, DP9〕に該当する。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
指定したテキストやスライドを用いて講義をおこなう.
・日程
※最新のスケジュールは必ずWebClassで確認してください.
第1週 ガイダンス
エレクトロニクス分野:
第2週 半導体って何?:成田
第3週 パワー半導体:㈱東根新電元
第4週 フラッシュメモリ:キオクシア岩手㈱
第5週 ICハンドラー:㈱ハッピージャパン
第6週 調整中
第7週 CMOSイメージセンサ:ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング㈱山形テクノロジーセンター
第8週 半導体設計:アルプスアルパイン㈱
情報分野:
第 9週 「情報」って何?,現代社会と「情報」
第10週 「情報」の量としての定義,「情報」をどう記述するか
第11週 自然をどう「情報」化するか
第12週 「情報」をどう扱うか
第13週 「情報」はどのように処理されるのか
第14週 使う人にとっての「情報」,社会・産業の中での「情報」
第15週 後半のまとめと期末試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
広い知識を吸収することを求める.授業にきちんと出席し,興味を持ったことや分からないところは質問しようという気持ちで講義に参加してくだ
さい.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義で興味を持ったことや,分からないが重要と思われることは,自分でも調べて見ること.講義に自分から積極的に関わること.

【成績の評価】
・基準
情報分野:
1.情報の位置づけとそのキーワードを説明できる.
2.情報量の定義と2進法について説明し,計算することが出来る.
3.標本化,量子化,符号化,圧縮について説明し,計算することが出来る.
4.探索や整列のアルゴリズム,問題解決について説明し,計算することが出来る.
5.コンピュータ,データベース,Webの基本について説明できる.
6.ヒューマンインタフェースと社会・産業の中での情報について説明できる.
エレクトロニクス分野:
1.半導体とは何かを説明できることを合格の基準とする.
2.半導体デバイス製造工程を説明できることを合格の基準とする.
3.半導体デバイスの種類と特徴を説明できることを合格の基準とする.
4.機械の視点で半導体を説明できることを合格の基準とする.
5.半導体の発展が引き起こすエネルギー問題を説明できることを合格の基準とする.
・方法
前半:レポート50点満点
後半:後半テスト40点,レポート等10点,計50点満点
合計100点満点とし,60点以上を合格とする.

【テキスト・参考書】
情報分野:
教科書として(この本に沿って進めます)
情報分野:
 野本弘平:「情報科学入門」,朝倉書店 2,800円+税
エレクトロニクス分野:
指定するテキストはありません。

【その他】
・学生へのメッセージ
情報分野から:
「情報」に関する技術が毎日のようにニュースに登場し,みなさんの研究や就職後の仕事にも重要な役割を果たします.この「情報」を正しく理解し,情報科学を人間との関りの上で修得することを目指してください.このことは,教養面,実用面で大切なだけでなく,みなさんの活躍する「現在」という時代を知ることにもつながります.
エレクトロニクス分野から:
「半導体」は電気電子工学の分野というイメージを持っているかもしれません.しかし,「半導体」は裾野のとても広い産業で,文系・理系問わず色んなバックグランドをもった人材が活躍できる産業です.半導体を知らないのはもったいない!積極的に半導体を学びましょう!
・オフィス・アワー
情報分野:
 山内 泰樹:10号館406室,火曜日 16:00-17:00
エレクトロニクス分野:
 成田 克:7号館129室,火曜日 16:00-17:00

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