プログラミング演習Ⅱ(電気・電子通信)
 Computer Programming II
 担当教員:齋藤誠紀(SAITO Seiki)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年  開講学期:後期  単位数:4単位  開講形態:演習
 開講対象:情報・エレクトロニクス学科(電気・電子通信コース)  科目区分:専門科目・必修 
【授業の目的】
C言語によるプログラミングの基礎を確実なものとするとともに、C++言語を用いたオブジェクト指向プログラミングを習得する。
クラス設計に関する実践的な演習を通じて、行列・ベクトル・複素数といった数値計算手法やグラフィックス処理についても学ぶ。
コードエディタ(Visual Studio Code)を利用して、効率的にデバッグする方法も習得する。

【授業の到達目標】
1)コードエディタを用いたコーディング・デバッグができる【知識・理解, 技能】
2)基礎的なC++言語のコードが記述できる【知識・理解, 技能】
3)オブジェクト指向について説明できる【知識・理解】
4)クラスの設計ができる【技能】
5)プログラムのエラー検出方法を理解して,デバッグができる【技能】

【授業概要(キーワード)】
C言語,C++言語,ビット・論理演算,ポインタ,オブジェクト指向,クラス,継承,行列・ベクトル・複素数計算,グラフィック

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
プログラミング演習I(電気・電子通信)・PBL演習Iを引き継ぎ,センシング工学・制御システム工学につながる科目です.
ディプロマポリシーのうち下記の項目を担う科目です.
◎電気・電子通信工学の基礎知識を身につけ、それらを応用する能力を身につける.
○豊かな発想で、論理的、計画的、積極的かつ協動的に課題を解決する能力を身につける.
△論理的な思考力と記述力、発表と討議の能力、およびコミュニケーション基礎能力を身につける.
△諸現象の本質を捉え,その理解を通して習得し、その活用により自ら新分野を開拓する能力を身につける.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
演習で必要となる文法の説明や例題についての解説を聞いた後、与えられた演習課題や自分で考えた課題についてプログラムを作成しレポートを提出するというスタイルで行われます。
9号館1階の計算機室と工学部学術情報基盤センター演習室の2部屋に分けて実施します。
コーディングにはVisual Studio Codeを利用します。
・日程
第1週 C言語とC++言語、コードエディタの利用とデバッグ
第2週 復習(配列、関数、ポインタ)
第3週 ビット操作と論理演算
第4週 コマンドライン引数
第5週 関数引数とポインタ
第6週 構造体・ファイルの入出力
第7週 オブジェクト指向プログラミングとクラス
第8週 コンストラクタ/デストラクタ、カプセル化
第9週 実践課題:複素数クラスの実装
第10週 実践課題:Bitmapクラスの実装
第11週 実践課題:行列・ベクトルクラスの実装
第12週 継承、抽象クラス
第13週 実践課題:継承を利用した単純図形描画クラスの実装
第14週 実践課題:行列演算を利用したカメラクラスの実装
第15週 実践課題:3次元図形描画クラスの実装
上記の内容・日程は受講者の理解度に応じて変更されることがあります。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講師が説明する時間と演習の時間を交互に取ります。
講師が説明している間は作業の手を止め講師の説明を集中して聞くようにしてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
演習資料の内容について前もって読んでくると理解が深まります。
演習課題のプログラム例を公開するので確認するようにしてください。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標に記載されている内容の達成度を複数回のレポート(計100点)で評価します。60点以上を合格とします。
・方法
評価はレポートの点数により行います。
すべてのレポートを提出することが合格の必須条件になります。

【テキスト・参考書】
・「C++プログラミング入門」, Gregory Satir, Doug Brown 著, 望月康司 監訳, 谷口功訳, ‎オライリー・ジャパン, 2900円(2001)
・「CプログラマのためのC++入門」, 柴田望洋 著, ソフトバンククリエイティブ, 2640円(1999)

【その他】
・学生へのメッセージ
コンピュータの使用方法、C言語の基礎については理解していることを前提としています。
教養教育での情報処理およびプログラミング演習Iの内容を復習しておいてください。
プログラミングのスキルは、経験を積むことにより身につきますので、与えられた課題以外にも自分で課題を考え、沢山のプログラムを作成するように努めてください。
課題のコードをCopy & Pasteしていては、書けるようになりません。必ずキーボードで自分の手で入力するようにしてください。
また、Chat GPTに代表される生成AIを利用することは実際のプログラミングにおいては有用な方法ですが、この授業に限っては、課題を解くために利用するのは避けてください。自分で考える力が養われず、プログラミング能力の向上に役立ちません。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィスアワー」は齋藤(誠)研究室(工学部9号館704室)において,原則,講義が行われた日の16:20~17:00としますが,これに限らず在室しているときは随時対応します.出張などの業務で不在にすることもありますので,講義時に教員にアポイントを取ることが望ましいです.(アポイントがない場合は対応できない場合もあります.)

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