【授業の目的】
生体の中での情報伝達にかかわる細胞機能を主に取り扱いながら、タンパク質の構造と機能の連関や調節、細胞膜の構造と機能を学び、膜の興奮(活動電位)と神経細胞の働きを把握する。さらに、細胞間や細胞内の情報伝達機構について学ぶ。 バイオ系技術・工学において重要となる生物科学事項のうち、細胞・組織・生体に関する知識をもとに、それらの機能について理解を深める。
【授業の到達目標】
細胞の生物学や、組織・生体の構造・機能についての重要事項を正しく理解し知識を獲得できること。誤った記述や誤解があれば、得た知識に基づいて誤りを指摘し修正することができること。
【授業概要(キーワード)】
神経細胞、活動電位、イオンチャネル、シナプス、タンパク質の構造機能連関、情報伝達、筋肉収縮
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
本科目の基礎となる科目:細胞生物学I。本科目は,主に教育目標の専門知識の習得に対応する。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
テキスト、板書、PCを用いたプロジェクター、プリント資料等を併用した講義を行う。 WebClassを通じて資料・課題等の配布がある場合があります。諸事情により対面授業ができない場合にWebClassやZoomなどを用いた授業になることがあります。
・日程
1.授業計画説明 2.細胞機能要素の基礎I(脂質二重層と膜タンパク質) 3.細胞機能要素の基礎II(タンパク質の構造と機能) 4.細胞機能要素の基礎III(タンパク質の機能調節) 5.神経細胞I(イオンチャネルと膜電位) 6.神経細胞II(活動電位の発生と伝導) 7.神経細胞III(シナプス伝達) 8.中間試験と解説 9.筋肉の興奮と収縮(運動神経、骨格筋) 10.細胞間シグナル伝達I(シグナル伝達の様式、ホルモン) 11.細胞間シグナル伝達II(受容体の種類) 12.細胞内信号変換I 13.細胞内信号変換II 14.心臓の機能 15.期末試験と解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
授業でのノートは板書を書き写すだけでなく、要点が何かを考えながらまとめていくことが大切です。 不明点・疑問点は積極的に質問するようにしてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テキストや参考書などの関連部分を事前によく読んでおく。特に難解だと感じた部分や専門用語について下調べをしておく。 授業中にとったノートに、あらためて要点を追記しながら、理解の不十分な部分を明確にすることが肝要です。復習でもわからなかった部分はそのままにせず、さらに質問してください。
【成績の評価】
・基準
中間試験と期末試験の合計点を、100点満点に換算して評価する。60点以上を合格とする。ただし、出席2/3以上を必須条件とする。
・方法
中間試験と期末試験、2回の筆記試験で総合的に評価する。ただし、出席2/3以上を必須条件とする。
【テキスト・参考書】
テキスト:Bruce Albertsら著、中村桂子ら監訳「Essential 細胞生物学 原書第5版」南江堂(2021)8800円+税 参考書:Bruce Albertsら著、中村桂子ら訳「細胞の分子生物学 第5版」ニュートンプレス(2010)22300円+税;杉 春夫「神経とシナプスの科学 現代脳研究の源流」講談社ブルーバックス(2015)1080円+税;Mark Bearら著、加藤宏司ら訳「神経科学 -脳の探求-」西村書店(2007);坂本順司著「理工系のための生物学」裳華房(2009)2700円+税。
【その他】
・学生へのメッセージ
授業中でも授業後でも、わかりにくいと思ったことや、正しく理解しているか疑問な時など、積極的に質問することが重要です。また、授業で扱う重要項目や専門用語などは、その意味や内容を、各種の方法により自分で調べていく作業も、理解を深める上で大変重要になります。 「細胞生物学I」に引き続く内容です。
・オフィス・アワー
授業時以外で質問等がある場合は、月曜16~17時 9号館7階9-701まで。
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