工業数学
 Mathematics for Engineers
 担当教員:湯浅 哲也 (YUASA Tetsuya)
 担当教員の所属:工学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:システム創成工学科  科目区分:専門科目・選択 
【授業の目的】
電磁気学,固体力学,流体力学,伝熱学など,物理学や工学の基礎的な学問分野を学ぶ際に必要となるベクトル解析について学ぶことを目的とする.

【授業の到達目標】
ベクトル解析を,電磁気学,固体力学,流体力学,および,伝熱学などの分野で道具として使うことができる.ベクトルの積,微分および積分の考え方を理解した上で,正しい演算ができる.

【授業概要(キーワード)】
スカラー積,ベクトル積,勾配,発散,回転,座標変換,ガウスの定理,ストークスの定理

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は,機械系分野を目指す学生には必要不可欠な数学的知識を修得するものである.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
90分の講義を15回行う
教科書に基づいた講義形式の授業である
演習問題を通じて講義の理解を深める
・日程
第1週:工学における数学の意義
第2週:ベクトルの基本的な演算(1)-成分,スカラー積-
第3週:ベクトルの基本的な演算(2)-ベクトル積,座標変換-
第4週:ベクトルの微分(1)
第5週:ベクトルの微分(2)
第6週:曲線
第7週:曲面(1)-曲面の表現,距離,面積-
第8週:曲面(2)-曲面上の曲線,曲率-
第9週:ベクトルの場(1)-勾配-
第10週:ベクトルの場(2)-発散-
第11週:ベクトルの場(3)-回転-
第12週:ベクトルの場(3)-座標変換とベクトル-
第13週:ベクトル場の積分定理(1)-ガウスの定理-
第14週:ベクトル場の積分定理(2)-ストークスの定理-
第15週:まとめの解説と期末試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
欠席および遅刻をしないこと.
私語や飲食など,他の受講生への迷惑行為をしないこと.
わからない点は質問をすること.
演習問題では各自積極的に取り組むこと.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
教科書の該当するページをよく読んで講義に臨むこと.
不明な点は友人と議論したり,質問したりして解決すること.
授業中に書き取ったノートを教科書と照らし合わせて整理すること.

【成績の評価】
・基準
ベクトルに関する演算ができること,およびそれらの物理的な意味を理解できること
・方法
授業ごとにその日学んだ知識を定着させるための基本的な演習問題を課します(次の授業時間に提出,都合14回).
期末試験(60点満点)+宿題(40点満点)の評点が60点以上を合格とします.

【テキスト・参考書】
教科書:寺田文行・坂田ヒロシ(さんずいに「生」)著
「新版 演習ベクトル解析」、サイエンス社
ISBN: 9784781913131

【その他】
・学生へのメッセージ
力学や電磁気学の法則はベクトルで記述されています.公式をただ暗記するだけではそれらの物理公式のもつ物理的な意味が把握できません.ベクトル解析に関する具体的なイメージを持つことで,物理公式のもつ物理的な意味を理解することができるようになるでしょう.
授業で習う公式は丸暗記するのではなく,それらが意味する具体的なイメージを抱けるよう心がけてください.
・オフィス・アワー
yuasa@yz.yamagata-u.ac.jpに連絡してアポイントメントを取ってください

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