機械システム概論
 Elements of Mechanical Engineering
 担当教員:妻木 勇一(TSUMAKI Yuichi),中西 為雄(NAKANISHI Tameo)
 担当教員の所属:理工学研究科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:化学・バイオ工学科(3年),情報・エレクトロニクス学科(3年),高分子・有機材料工学科(2年)  科目区分:専門教育科目・選択必修 
【授業の目的】
機械工業はあらゆる産業の基盤をなすものである.本講義では,専門にかかわらず全ての理工系の学生に必要な,機械システム工学の基礎的な知識を習得する.このため,機械材料,材料工学,設計と製図,機械要素,多体系の運動学,流体力学,熱力学の概要を講義する.

【授業の到達目標】
(1)機械工学の概略と機械設計の基礎を理解できる.
(2)代表的な機構と解析手法の基礎を理解できる
(3)材料の力学的・化学的性質について理解できる.
(4)基礎的な材料の力学を理解できる.
(5)流体の特性及び流体力学の基礎を理解できる.
(6)熱力学・熱機関の基礎を理解できる.

【授業概要(キーワード)】
機械設計,自由度,運動学,材料の構造と組織,引張・圧縮・せん断応力とひずみ,理想流体の力学,ベルヌーイの定理,エネルギーの形態と変換,熱の伝わり方,熱力学の第1法則,熱力学の第2法則,カルノーサイクル

【科目の位置付け】
機械工学の基礎的知識を修得する科目である.機械工学全般にわたって有効となるようなものの考え方/現象の取り扱い方について,初学者でも理解できるように講義する.この科目は、情報・エレクトロニクス学科では電気主任技術者資格を取得する場合の選択科目である.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
この授業科目は講義を,90分×15回分実施する.
・日程
第1週 機械製図:機械製図
第2週 機械設計と機械加工
第3週 機械材料:金属材料,材料の特性,材料試験方法
第4週 材料力学I:応力とひずみ,フックの法則,はりの強さ
第5週 材料力学II:断面係数,軸の強さ,柱の強さ
第6週 機構学:様々な機構,自由度,歯車
第7週 ロボット工学:運動学
第8~11週 流体の力学:流体の性質,静水力学,レイノルズ数,ベルヌーイの定理,管路の流れ
第12~14週 熱力学:状態方程式,熱力学の第1法則,熱力学の第2法則,内部エネルギー,熱機関
第15週 総括

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
WebClassを通して資料と指定の教科書を良く読み,課題を解くことで理解を深めて下さい.レポートまたは課題を課しますので,必ず提出して下さい.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
指定されているテキストを用いて,授業前に1時間程度予習すること.
授業後には,その日の演習問題に関して1時間程度かけて復習すること.
疑問点があれば問題点を整理し,積極的に質問すること.

【成績の評価】
・基準
授業概要(到達目標)に挙げた項目に対して評価を行う.6割以上の理解が合格基準である.
※原則,3分の2以上出席したものを評価の対象とします.
・方法
前半(妻木)50点,後半(中西)50点とし,合計100点の内,60点以上を合格とする.いずれも複数のレポートまたは課題の合計を50点として評価する.

【テキスト・参考書】
テキスト:米津 栄・稲崎一郎,「機械工学概説」,森北出版(¥1957)
参考書:日本機械学会編,「機械工学便覧」(基礎編,応用編,エンジニア編),日本機械学会

【その他】
・学生へのメッセージ
機械システムは「ものづくり」の根幹をなす.機械システムという分野に親しみ,新しい知識と考え方に興味を覚えるよう,真剣にかつ楽しく取り組んでほしい.
妻木、中西の2名で担当する.
・オフィス・アワー
妻木:WebClassのメッセージを使って質問して下さい.
中西:WebClassのメッセージを使って質問して下さい.

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