高分子表面科学
 Physical Chemistry of Polymer Surfaces
 担当教員:松野 寿生(MATSUNO Hisao)
 担当教員の所属:大学院有機材料システム研究科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:高分子・有機材料工学科  科目区分:専門教育科目・選択必修(光・電子材料・物性工学)、選択(合成化学) 
【授業の目的】
高分子は,超薄膜,吸着,コロイド分散系への適用等,表面・界面現象で実用的にも学術的にも重要な役割を果たしている.界面科学の物理的な基礎を踏まえて高分子の界面・表面現象に果たす役割と応用を理解することを目標とする.

【授業の到達目標】
(1)表面自由エネルギーと表面張力の関係を説明できる.【知識・理解】
(2)液体,固体の表面張力の求め方を説明できる.【知識・理解】
(3)接触角,およびそれとぬれの関係を理解できる.【知識・理解】
(4)吸着現象の基礎を理解できる.【知識・理解】
(4)界面活性剤の働きを理解できる.【知識・理解】
(6)代表的な表面測定法を理解できる.【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
表面・界面,薄膜,吸着,濡れ,コロイド,ミセル

【科目の位置付け】
高分子表面の基礎の理解を目指す基礎科目であり,高分子を用いる表面材料の設計に応用できる基礎力を身につけるための科目である.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
06.安全な水とトイレを世界中に
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
講義は,主として板書やパワーポイントを用いて行い,必要に応じて資料を配布する.
・日程
第1回 ガイダンス
第2回~第7回 表面・界面の基礎(表面・界面張力,濡れ,界面活性,ミセル形成,単分子膜,LB膜等)
第8回 中間試験とまとめ
第9回~第14回 吸着現象・コロイド分散系の物理化学,表面・界面の分析法(形態観察法,分光法、X線回折法等)
第15回 期末試験とまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
予習をし,授業に集中することで,授業中に理解しきるよう心がけてください.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
疑問点が残った場合は,早めに解決するよう復習を心がけてください.

【成績の評価】
・基準
中間および期末試験に,不定期で課すレポートを加味し,100点満点で60点以上を合格とする.
・方法
試験(中間および期末試験)およびレポートの点数を基準に総合的に判断する.

【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しない.
参考書:
「界面・コロイド化学の基礎」(ISBN 9784061533608)
「高分子の表面・界面」 (ISBN 9784320043084)
「高分子の界面・コロイド科学」 (ISBN 9784339065947)
「基礎化学コース 界面化学」(ISBN 9784621049105)
「新版 界面化学」(ISBN 9784782707616)
など.

【その他】
・学生へのメッセージ
本講義の内容を速やかに理解するために,高分子物理化学I, II(特に熱力学),光・電子材料工学概論を履修済みであることが望ましいです.
・オフィス・アワー
月曜日16:00~17:00. 電子メールでの質問や面談予約は随時受け付けます.

51000166-2025-05-53112