【授業の目的】
細胞の構造や機能、種々の細胞の集合体である組織や生体の機能およびその制御機構を学ぶとともに、細胞工学や発生工学などの応用研究を学ぶ。 細胞の生物学や、組織・生体の構造・機能、代謝についての重要事項を正しく理解し知識を獲得する。生命現象の仕組みを細胞・分子レベルで理解し、応用研究への展開を理解する。
【授業の到達目標】
細胞間相互作用の実例を挙げ、その生物学的意義を説明できる。 がん細胞や幹細胞を理解し、その特徴を説明できる。 細胞膜、細胞外マトリックス、細胞間結合の構造と機能を説明できる。 細胞生物学の再生医療やがん治療への応用例を説明できる。
【授業概要(キーワード)】
細胞、発生、生殖、タンパク質、遺伝子、細胞工学、発生工学、再生医療
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
化学・バイオ工学科の教育目標の「B)専門知識の習得」に主に対応する。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
テキスト、パワーポイント、プリント等を使った講義により細胞生物学を基礎とする細胞工学、発生工学、再生医療について理解できるように講義をすすめる。中間テスト形式の演習課題を課し、講義内容の理解度を確認する。WebClass等のオンライン授業を活用する場合がある。
・日程
第1回目:イントロダクション(授業計画説明) 第2〜4回目:細胞のつくる社会Ⅰ(細胞外マトリックスの役割) 第5〜6回目:細胞のつくる社会Ⅱ(細胞骨格と細胞接着の役割) 第7〜9回目:細胞のつくる社会Ⅲ(組織の維持と更新) 第10〜12回目:専門化した細胞と組織Ⅰ(表皮、消化管、血液細胞) 第13〜14回目:専門化した細胞と組織Ⅱ(幹細胞とがん、幹細胞工学) 第15回目:総括、期末試験、試験の解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
教養課程や専門課程で学んできた生物に加えて、細胞・分子レベルでの生命現象を学び、理解を深めるとともに、細胞生物学研究の応用を考える。授業中は、私語厳禁、遅刻は減点(2回で1回の欠席と見なす)の対象とする。疑問点がある場合は積極的に質問すること。受講に当たっては、単に、板書や参考資料の内容を書き写す作業ではなく、原理を理解することに集中する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
細胞の構造と機能に関する基本を理解していることを前提にしているが、知識や理解が不足している場合には、教科書や関連参考書により前もって自習しておく。講義の中で関心を持った研究テーマに関する参考書の通読を勧める。 組織や器官の構造と機能の関係について理解を深めるには、細胞生物学の修得が必須である。 生命科学に関する問題について、新聞やインターネットにより情報を得る習慣をつける。
【成績の評価】
・基準
講義毎に出席を確認し、聴講態度、定期試験を評価の基準とする。
・方法
出席状況(授業参加点)10点、定期試験(中間試験:45点・期末試験:45点)90点の計100点で評価する。定期試験を必ず受け、60点以上を合格とする。ただし、授業を5回欠席すると、定期試験を受ける権利を失う。
【テキスト・参考書】
(テキスト)Bruce Albertsら著、中村桂子ら訳「Essential 細胞生物学 原書第5版」(2021)、Essential 細胞生物学 原書第5版【電子版】」(2021)、プリント配布、(参考書)Bruce Albertsら著、中村桂子ら訳「細胞の分子生物学 第6版」ニュートンプレス(2017)
【その他】
・学生へのメッセージ
基礎研究と応用研究の橋渡しを解説する授業ですから、是非受講してください。授業中は、私語禁止、携帯電話禁止、遅刻禁止です。
・オフィス・アワー
質問等がある場合は、授業終了後に直接問い合わせるようにしてください。
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