高分子と成形加工
 Polymer and Its Processing
 担当教員:伊藤 浩志(ITO Hiroshi)
 担当教員の所属:大学院有機材料システム研究科
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):電機メーカーで研究開発に携わった教員が、その経験を活かして最新の高分子加工技術、高分子成形品の様々な機能性、最新の研究動向と今後の発展に関して講義する。
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:システム創成工学科  科目区分:専門科目・選択 
【授業の目的】
高分子成形加工の基礎について,その歴史,技術背景,様々な加工方法の原理,さらにはプラスチック成形品の機能発現の原理,材料特性からデバイスへのシステム化について,その考え方を学ぶ。さらに,プラスチックの成形加工法および高分子が関わる機能材料について知識を広め,高分子に機能性を付与する方法や身の回りの材料について知識を蓄える。

【授業の到達目標】
1.身の回りの機能性高分子材料について説明できる。【知識・理解】
2.レオロジーと加工性の関係について説明できる。【知識・理解】
3.射出成形加工における微細転写の要因と構造形成について説明できる。【知識・理解】
4.身の回りの高分子成形加工法について,2つの例を挙げ,正しく説明できる。【知識・理解】
5.機能性材料を開発するための新加工法について説明できる。【知識・理解】
6.生体模倣技術としての成形加工技術について正しく説明できる。【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
材料・デバイスから装置,ものづくり,機能性プラスチック,熱力学,分子間相互作用,光・電子工学,流体力学,粘弾性

【科目の位置付け】
これは専門応用の科目です。あらゆる基礎科目の知識を如何に活用するかを学ぶ科目です。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
12.つくる責任つかう責任
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう

【授業計画】
・授業の方法
原則として,教員作成のテキストを配布します。また,授業はPCによるプレゼン形式の講義とします。
・日程
1.ガイダンス/履修にあたって
2.高分子とは,身の回りのプラスチック
3-4.高分子の構造(分子構造,立体規則性,結晶性と非晶性)
5-6.高分子の固体構造と高次構造形成
7-8.高分子の力学特性(超高強力繊維や高弾性繊維,延伸技術)
9-10.高分子の熱特性(断熱性,高熱伝導率材料など)
11-13.高分子加工の歴史/射出成形/押出成形
14.フィルム延伸/ナノインプリントなど
15.最先端の加工技術とまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
解らないことがあったら直ぐに質問すること。不明な点を後に残さないこと。単にスライドを書き写す作業ではなく,理解することも心掛ける。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
力学,熱力学,高分子の基礎,材料科学を理解していることを前提としている。知識が不足している場合には前もって自習しておく。毎週,前講義内容に関連する小テストを行なう。

【成績の評価】
・基準
小テスト,期末テストでは,様々な機能性高分子についての概念を正しく理解しているかを評価する。特に光学,力学,熱特性に優れた機能性高分子の概念と用語を正しく理解していることを合格とする。さらに,各種成形加工法の利用分野,その加工概念を正しく理解することを合格とする。
・方法
出席(30点),毎週の小テスト(30点),期末テスト(40点),合計100点満点とする。ただし,授業を4回欠席すると,期末テストを受ける資格を失う。毎週の小テストは採点して次週に返却する。

【テキスト・参考書】
教員作成のテキストを使う。また,関連する内容や情報を講義中に紹介する。指定された参考書だけに頼らず,できれば,自分で図書館やインターネット上にて検索することを薦める。

【その他】
・学生へのメッセージ
機能高分子は様々な分野,身の回りの製品で使われております。その基礎的知識は重要です。高分子成形加工の基礎的概念と原理を修得して、ものづくりの理解を深めること。
・オフィス・アワー
毎日覗いて下さい。
忙しいひとは電話でアポをとってください。(0238-26-3081)
(伊藤浩志研究室 GMAP 4F405室)

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