物理化学基礎
 Principles of Physical Chemistry
 担当教員:古澤 宏幸 (FURUSAWA Hiroyuki)
 担当教員の所属:工学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:高分子・有機材料工学科  科目区分:専門教育科目・選択必修 
【授業の目的】
2年次から開講される専門科目への導入であり、物理化学の基礎を概説する。
材料とりわけ高分子を専門とする科学者・技術者は、化学と物理化学の両方の基礎的素養を持っていることが重要であり、2年次以降の本学科のカリキュラムは、そのような理念に基づいてプログラムされている。本講義は、高校で学んだ物理や化学を復習しつつ、より専門的な大学レベルへの橋渡しとなる基礎的な概念を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
物理化学の基本概念を理解する。物理量における単位と有効数字を適切に取り扱うことができるようになる。物質の三態の中で最もよくわかっている気体を例にとり、理想気体、実在気体、気体分子運動論、さらには気体の統一的解釈について適切に理解できるようになる。また、エンタルピーに関する基本的な概念を理解することを目標とする。

【授業概要(キーワード)】
気体分子運動論、熱力学、エンタルピー

【科目の位置付け】
本学科の最重要基礎科目の物理化学I,II、物理化学演習I,II(必修)と深く関係している。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
対面を基本とするが、オンデマンドやオンラインで講義をする場合はWebClass で事前に連絡する。WebClassを用いて講義資料を配信する。
授業で学んだ事柄の理解を深めるために毎週課題を出題するので、WebClass で提出または回答すること。
・日程
1. ガイダンス
2. 基本概念:もの
3. 基本概念:エネルギー
4. 基本概念:物理量や単位の換算
5. 気体の性質:完全気体
6. 気体の性質:気体の運動論モデル
7. 気体の性質:実在気体
8. 中間試験
9. 熱力学第一法則:仕事
10. 熱力学第一法則:熱、内部エネルギー
11. 熱力学第一法則:エンタルピー
12. 熱力学第一法則:物理的な変化
13. 熱力学第一法則:化学変化
14. 総復習
15. 期末試験と解説

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
この科目は本学科の最重要基礎科目の高分子物理化学I,IIにつながる大切な講義ですので、積極的に取り組んでください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
指定教科書と WebClass で配信される講義資料を必ず読むこと。
毎週出題される課題を必ず解いて WebClass で提出または回答すること。

【成績の評価】
・基準
授業を通して得られた知識や経験に基づいて主体的に考察し、論述できることが合格の基準である。
毎週出題する課題と中間試験、期末試験で成績を評価する。
・方法
毎週出題する課題(計30点)と中間試験(30点)、期末試験(40点)の合計点で成績を評価する。合計で60点以上を合格とする。

【テキスト・参考書】
<テキスト>千原秀昭、稲葉章、鈴木晴 訳「アトキンス物理化学要論 第7版」東京化学同人、2020、5900円
※第6版とは若干内容が異なるので、間違えないこと。

【その他】
・学生へのメッセージ
物理化学はこれからみなさんが学ぶ高分子科学の基礎をなすものであるので、真剣に取り組んでください。
・オフィス・アワー
質問は WebClass のメール、または、教員個人のメール: 古澤 <hfurusaw@yz.yamagata-u.ac.jp> までお願いします。

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