【授業の目的】
化学工学とは化学,物理,物理化学などを基礎として,さらに機械工学などの成果をシステム化して創り上げられた工学的体系であり,化学工業に おける生産プロセスの合理的設計・運転を目指して確立した。ここでは,化学工学とは何か,そして化学工業における化学工学の役割について理解 を深めるため,化学プロセス開発の分野で使用される国際単位系や次元そして単位の換算を通じて,化学工業生産プロセスを合理的に設計するため に必要となる化学工学の基礎的な計算手法や知識を得ることを目的とする。
【授業の到達目標】
この化学・バイオ工学基礎Ⅲ(再履修者向け)を履修した学生は, 1)化学工学とはどのような工学体系化を説明できる。【知識・理解】 2)国際単位系や次元を理解し,単位の換算計算ができる。【技能】 3)化学工学的な現象の理解や解析手法について討議できる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
化学工学,物質収支,単位換算,プロセスフローシート
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は,多様な社会のニーズに対応できる柔軟性を兼ね備えるとともに,生涯を通じて主体的に学び続ける動機づけとなるような,学際的な知 識と技能が身につく教育を展開する。必要に応じて,基礎学力の定着を目的とした授業時間外学習を促す。(工学部 化学・バイオ工学科のカリキュ ラム・ポリシー)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
化学工学に関する基礎知識と実プラントでの応用例を講義する。 90分の時間内で講義を主体とするが,講義の終わりに演習問題を解いていただき,数値の取扱いに慣れていただく。
・日程
1. ガイダンス・化学工学とは 2. 第2章 化学工学の基礎,次元とSI 単位 3. 第2章 化学工学の基礎,物質の状態と物性 4. 第2章 化学工学の基礎,物質収支の計算 5. 第3章 流体の流れ,流体の性質 6. 第3章 流体の流れ,管内流体 7. 第3章 流体の流れ,管内流体のエネルギー 8. 第4章 熱の移動現象,伝熱の三様式 9. 第6章 物質の分離 10. 第7章 反応速度論と反応工学,反応器 11. 第7章 反応速度論と反応工学,反応速度式 12. 第8章 粒子・流体系の取り扱い 13. 第10章 生物化学工学 14. まとめ(試験対策&予備日) 15. 期末試験とその解説 新しい化学・バイオ工学基礎IIの後半部(化学工学分野)にできる限り出席し,受講する。WebClassにおいても補講を行う。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
教科書の精読を中心に講義進め,演習問題を課す。 演習問題の解答は評価の対象とするので,しっかりと解くこと。 講義中の私語やその他受講生の迷惑となる行為を行った場合は,受講を遠慮していただく。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本講義では予習は特に必要としないが,復習は重視する。 授業で習った内容に関連することを図書館やネットで自分なりに調べて理解を深めること。不明な点は質問をしてしっかりと理解を深めること。
【成績の評価】
・基準
化学工学の基礎的な事項について適切に説明出来,単位の換算や化学工学的現象を理解していることを合格の基準とする。
・方法
試験や課題等を含めた成績を加算して60点以上が合格である(教員2名が担当するのでそれぞれ50点満点で合計が100点満点となる。)。
【テキスト・参考書】
使用するテキストは以下のとおり。 森秀樹・加藤格 共編著「化学系学生のための化学工学」(培風館)2900円+税 参考書を挙げておく。 小菅人慈監修「化学工学概論」実教出版 (2015) 化学工学会高等教育委員会編「はじめての化学工学 プロセスから学ぶ基礎」丸善 (2007) 須藤雅夫編著「基礎化学工学」共立出版 (2012)
【その他】
・学生へのメッセージ
自ら進んで学ぶこと、何よりも自ずから積極的に学習する気概をもつことが大切である。
・オフィス・アワー
担当教員(小竹・樋口)は米沢キャンパスに勤務しているので,対面ではできる限り授業終了後に質問してください。またメールでは質問を随時受け付けます。
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