フィールド科学実験実習-I
 Practical Works I for Field Science
 担当教員:アグリサイエンスコース教員
 担当教員の所属:農学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:実験実習
 開講対象:アグリサイエンスコース  科目区分:必修科目 
【授業の目的】
アグリサイエンスを学ぶうえで必要なフィールドでの基礎的な知識や技術を理解していくため、稲作、園芸、畜産の各フィールドで、それぞれに必要な生産管理を幅広く体験する。それらの体験を通じて、食料(農畜産物)の生産や管理に必要な実践的な知識と技術を習得し、専門分野でこれから学ぶ内容の基礎を理解する。

【授業の到達目標】
本科目を履修した学生は、
1.アグリサイエンスにかかわる知識をフィールドで理解し、それを生産現場で活用できる。【技能】
2.稲作、園芸、畜産での生産管理や調査方法を体験できる。【知識・理解】
3.稲作、園芸、畜産での生産管理に必要な基本的な知識と技術を理解できる。【知識・理解】
4.関連の専門科目の重要性を理解し、自主的な学習の必要性を深めることができる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
食料、農畜産物、フィールド、水田、園芸、畜産、実践的知識・技術、学生主体型授業

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
本科目は、食料(農畜産物)の生産にかかわる技術・管理者に必要となる実践的な知識と技術を身につけ、アグリサイエンスを学ぶための基礎的な知識と技術を習得するとともに、フィールドでの研究実行力、科学的思考力、問題解決力を身につけるものである(農学部のディプロマ・ポリシー)。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
02.飢餓をゼロに
06.安全な水とトイレを世界中に
08.働きがいも経済成長も
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
15.陸の豊かさも守ろう

【授業計画】
・授業の方法
この授業は主として面接授業となります。稲作フィールド班、園芸フィールド班、畜産フィールド班の3つの班に分かれ、各フィールド(水田、園芸、畜産)での農畜産物の生産・管理を学ぶうえで重要な実験実習を行う。
・日程
〔稲作フィールド班〕
1.ガイダンス&実施計画、2.水田の施肥管理、3.稲作関連施設の視察、4.水稲苗の発病調査、5.機械移植、6.水稲の生育と環境、7.水稲の根と土壌、8.水稲の分けつ、9.水田節足動物群集の分類と解析、10.防除・溝きり作業、11.水稲の追肥判定①(生育診断と幼穂検鏡)、12.水稲の追肥判定②(追肥処理)、13.水田雑草の分類・生態、14.水稲の出穂判定法、15.実験実習のとりまとめ

〔園芸フィールド班〕
1.ガイダンス&実施計画、2.野菜の栽培管理① 圃場準備と播種、3.果樹の栽培管理(人工受粉)、4.野菜の栽培管理② 育苗、5.野菜の栽培管理③ 定植、6.野菜の栽培管理④ 除草、7.野菜の栽培管理⑤ 中耕・培土、8.園芸関連施設の視察、9.野菜の病害調査/畑管理、10.畑地雑草の分類/畑管理、11.野菜の栽培管理⑥ 整枝、12.害虫調査、13.野菜の栽培管理⑦ 収穫・加工(収量調査)Ⅰ、14.野菜の栽培管理⑦ 収穫・加工(収量調査)Ⅱ、15.実験実習のとりまとめ

〔畜産フィールド班〕
1.ガイダンス&実施計画、2.畜産関連施設の視察、3.飼料作物(デントコーン)の圃場準備、4.飼料作物(デントコーン)の播種、5.家畜(ウシ、ブタ)の飼養管理Ⅰ、6.飼料作物(デントコーン)の生育調査Ⅰ/飼料作物(牧草)のサイレージ調製、7.飼料作物(牧草)の乾燥調製Ⅰ、8.家畜(ウシ、ブタ)の飼養管理Ⅱ、9.飼料作物(デントコーン)の生育調査Ⅱ/機械作業、10.飼料作物(牧草)のサイレージの品質評価、11.家畜(ウシ、ブタ)の飼養管理Ⅲ、12.飼料作物(デントコーン)の生育調査Ⅲ/病害調査、13.飼料作物(牧草)の乾燥調製Ⅱ、14.飼料作物(デントコーン)の収穫調査、15.実験実習のとりまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
実験実習で理解できなかった部分は自習等により補い、理解不足とならないように取り組むこと。
実験実習の設定内容やデータなど、毎時間ともしっかりと整理するように心掛けること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
それぞれの実験実習の内容を理解し、実施内容に関する基礎知識を理解しておくこと。
それぞれの実験実習の内容を整理し、興味のある内容は各自がさらに詳しく調べること。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した、1.アグリサイエンスにかかわる知識をフィールドで理解し、それを生産現場で活用できること、2.稲作、園芸、畜産での生産管理や調査方法を体験できること、3.稲作、園芸、畜産での生産管理に必要な基本的な知識と技術を理解できること、4.関連の専門科目の重要性を理解し、自主的な学習の必要性を深めることができること、を合格の基準とします。
・方法
実験実習ごとの授業態度およびレポート内容により総合的に評価する。
すべての実験実習に出席してレポートを提出した場合の評価点を80点とし、授業態度やレポート内容により加点を行う。

【テキスト・参考書】
実験実習の実施内容に関するプリント資料を配付する。
また、各回の担当教員が必要に応じてテキストや参考書を紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
実験実習の内容を復習して専門分野で必要な基本的な内容を理解するように取り組むこと。
フィールドで学べることを意識しながら実験実習を行うように心掛けること。
気象条件により日程や内容の変更があるので、掲示物や各教員からの指示を確認すること。
・オフィス・アワー
各担当教員が対応するので、質問がある場合には実験実習ごとに各担当教員へ確認すること。

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