【授業の目的】
主要野菜ごとに,来歴,成長・発育生理学,および栽培の理論を解説します.また,栽培施設,植物工場などについて概説します. 日本で利用されている野菜の種類は約200種類以上もありますが,本授業ではその中から特に重要な野菜を取り上げて解説し,主要野菜についての理解を深めることを目標にして進めます,また,現在の野菜生産において話題になっている最新の事項も取り上げて解説します.理論に基づいて栽培技術を理解すると共に,農業全般に総合的で幅広い知識を持つことを目的とします.
【授業の到達目標】
各種野菜の来歴と利用の歴史,成長・発育生理学,栽培(生産管理の理論と栽培技術を中心に解説しますが,必要に応じて野菜の特性の生物学・植物学的背景,収穫物の貯蔵法,育種学等の解説を行います.さらに施設栽培,植物工場などについて解説することにより,自ら野菜栽培が実践できるだけの知識を身に付けることを目標とします.具体的には, (1)各野菜の生理・生態的特徴を説明出来る【知識・理解】 (2)講義で得た知識を用いて野菜栽培が出来るようになる【技能】 (3)野菜栽培の現場で生じている諸問題について討議できる【態度・習慣】
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:26~50% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
この授業は野菜園芸・施設学の問題について,生理・生態学の観点から論理的に解析し,併せて生産現場に於ける解決策を提案する力を身に付けるもので,野菜園芸学及び施設園芸学の中級コースです(農学部食料生命環境学科のカリキュラム・ポリシー).
【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう 02.飢餓をゼロに 03.すべての人に健康と福祉を 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 12.つくる責任つかう責任 13.気候変動に具体的な対策を 15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
この授業は主として面接授業となります.通常の講義の他,あらかじめ宿題を課し,その発表内容に従ってディスカッションを行い,双方向の主体的学習を実施します.
・日程
第1回 講義の進め方とガイダンス 第2回 アブラナ科野菜(キャベツ・ハクサイ) 第3回 アブラナ科野菜(ブロッコリー・ダイコン・カブ) 第4回 トマト 第5回 キュウリ / 光合成 第6回 ホウレンソウ /同化産物分配 第7回 ニンニク/ 花成反応 第8回 カボチャ / 果実の発育と肥大 第9回 タマネギ / 病虫害防除 第10回 ピーマン・パプリカ / 野菜類の増殖と苗生産 第11回 イチゴ / 野菜類の環境応答と環境制御 第12回 メロン / 野菜類の機能性成分 第13回 野菜園芸学のための細胞生物学① 第14回 野菜園芸学のための細胞生物学② 第15回 試験とまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
プレゼンテーションの準備には2時間以上かけ,合わせて図表の作成方法や資料の引用方法を学習して下さい.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
紹介する参考書,学術論文など,信頼のおける情報を基に学習を進めてください.また,基本的な生物学的,植物学的事項については高校生物程度の知識があることを前提に講義を進めますので,理解が不十分な人は十分に予習をしてください.
【成績の評価】
・基準
授業到達目標で示した(1)および(3)について、講義内で実施するプレゼンテーションにおいて適切に説明・討議できることと、期末試験において適切に解答することを合格の基準とします。
・方法
プレゼンテーション30%および期末に実施する筆記試験70%により評価します.なお,受講状況が2/3に満たない場合は不合格とします.
【テキスト・参考書】
【参考書】篠原 温編著 野菜園芸学の基礎 農山漁村文化協会 4,000円+税 その他は授業中に紹介する場合があります.
【その他】
・学生へのメッセージ
作型を丸暗記することに意味はありません.何故その作型が用いられるのか,理論的な背景を理解するように努めてください. 第4-12回目の講義は受講者の発表に基づいて行うため,受講者数により,スケジュールや内容が変わることがあります.
・オフィス・アワー
月曜AM9:00-10:00.事前にメールで連絡ください.
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