【授業の目的】
食品への理解を深めるため、食品成分における基礎的事項を学習するとともに、食品の品質に関係する現象などへの知識を高めることを目的とする。
【授業の到達目標】
この食品科学を履修した学生は、 1)食品成分における基礎的事項を説明できる。【知識・理解】 2)食品成分間反応について討議でき、酸化とその防止を実践できる。【技能】 3)食品中の三次機能成分とその機能性を理解し、説明できる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
食品化学、食品成分、成分間反応、酸化と防止法、食品の機能性、保健機能食品
【科目の位置付け】
本講義は、食料科学について総合的で幅広い知識を身につけるものである(農学部のカリキュラム・ポリシー)。食品について幅広い理解が求められるため、その基礎となる基礎化学を修得済みであること。本講義は、3年次前期開講「食品加工学」の基礎となる科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 11.住み続けられるまちづくりを 12.つくる責任つかう責任 14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
面接授業。教科書等に従い講義を進める。講義はパワーポイントで映し出し、必要に応じて適宜板書する。各回講義のボリュームは差があり、該当する回で説明しきれない場合は、続きを次回講義のはじめに説明する。
・日程
1. 食と生活:食品の機能、食料と環境問題 2. 食品の分類と成分表:食品の分類、日本食品標準成分表 3. 食品成分-1:水分 4. 食品成分-2:タンパク質 5. 食品成分-3:炭水化物 6. 食品成分-4:脂質 7. 食品成分-5:ビタミン 8. 食品成分-6:無機質(ミネラル) 9. 食品成分-7:色素成分 10. 食品成分-8:呈味成分 11. 食品成分-9:香気成分 12. 食品成分間反応-1:食品の酸化と劣化 13. 食品成分間反応-2:酵素反応、非酵素的褐変反応 14. 疾病と食品の機能性 15. 食品中の三次機能成分、保健機能食品、サプリメント
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義は教科書に沿って行われるため、資料は配布しない(著作権の問題があるため)。教科書を指定するため、予め予習(何度も読み返すこと)が必須である。また、講義後速やかに教科書ならびに講義内容について復習すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予め教科書を熟読し講義に臨む(予習は必須)こと。予習なしでは講義内容が理解できない。講義で習った内容や関連事項の復習も必ず行うこと。なお、各自教科書の内容を纏めたノートを作成すると理解が進む。
【成績の評価】
・基準
永井担当分(前半8回)のうち6回以上、叶担当分(後半7回)のうち5回以上出席することが、試験を受ける要件であるとともに、食品に関する基本的事項を正しく理解していること(試験と合わせて60点以上)を合格の基準とする。
・方法
前半部分(永井担当部分)は、試験50点で評価する。但し、講義への欠席1回につき5点、遅刻1回につき2点、試験の評点(50点)から減点されるので、要注意。 後半部分(叶担当部分)は、授業への取り組み状況15点、試験35点の割合で評価する。 前半(永井担当)と後半(叶担当)の合計点で60点以上を合格とする。
【テキスト・参考書】
教科書:久保田紀久枝、森光康次郎編著 新スタンダード栄養・食物シリーズ5「食品学第2版-食品成分と機能性-」(株)東京化学同人 参考書:香川明夫監修「八訂食品成分表2025」女子栄養大学出版部 本間清一、村田容常編著 新スタンダード栄養・食物シリーズ7「食品加工 貯蔵学」(株)東京化学同人
【その他】
・学生へのメッセージ
本講義は、食品に関する基礎的必須事項を取扱うため、食品業界ならびに関連業界へ就職する(進む)人は必ず受講する必要がある。 講義感想で、どこが重要か分からない、というコメントが時々あります。教科書で取扱う内容に重要度の差はありません。すべて重要だから、教科書なのです。このような感想は、学生側の「どこがテストに出題されやすいか」という視点に過ぎません。
・オフィス・アワー
月の12:00-13:00、連絡先tnagai@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp(永井) 木の16:00-17:00@叶研究室(3号館1階3151室)。連絡先は初回の授業でお知らせします。(叶)
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