基礎動物生理学
 Introduction to Animal Physiology
 担当教員:木村 直子(KIMURA Naoko), 小林 翔(KOBAYASHI Sho)
 担当教員の所属:農学部(食料生命環境学科バイオサイエンスコース)
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):木村直子:民間食品会社研究所のアニマルバイオテクノロジー部門で、6年間、研究・商品開発に携わった経験を生かし、アニマルバイオテクノロジーのための初等科目となる動物生理学の基礎的知見を講義する。
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
哺乳類の基礎的な生理機能を理解する目的で、1. 体の成り立ちと主な働き、2. 哺乳類の生殖の特徴、3. 生殖器官の構造と役割、4. 排卵と受精、5. 着床・妊娠・分娩、6. 内分泌と生殖、7. 神経伝達・筋収縮・感覚、8. 循環系と呼吸、9. 栄養素の消化吸収、10. 免疫系、などについて学ぶ。

【授業の到達目標】
1.農学分野の動物生産を学ぶにあたって、哺乳類の生殖生理学の基礎知識を理解し、論述できる。
2.農学分野の栄養生理を学ぶにあたって、哺乳類(特にヒト)の恒常性維持に関わる生理現象に関する基礎知識を理解し、論述できる。

【授業概要(キーワード)】
哺乳類、生殖、排卵、受精、妊娠・分娩、泌乳、内分泌、神経、筋肉、感覚、循環系、呼吸、栄養素、消化吸収、再吸収

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
・コースのディプロマポリシーにおいて、食料,生命,環境科学についての基礎的知見を学ぶことで、総合的な判断力とバランス感覚、科学的思考力 、課題の認識と解決のための思考力身に付けるための科目である。基礎的生理学を修得した学生が、次の段階で、動物分子生殖学あるいは栄養科学を学ぶことを前提としている。
・食品衛生管理者等資格必要科目の必修
・日本卵子学会認定の生殖補助医療胚培養士の資格認定審査を申請する際、生殖生物学関連の科目の修得が必要要件となっており、本科目が該当する。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
02.飢餓をゼロに
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
05.ジェンダー平等を実現しよう
08.働きがいも経済成長も
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
15.陸の豊かさも守ろう

【授業計画】
・授業の方法
・講義形式で、アクティブラーニングも取り入れて行う。課題レポートの提出を求める場合もある。
・講義は、対面授業を主とするが、状況に応じてリアルタイム遠隔授業などでも行う。
・日程
第 1回:体の成り立ちと主な働き
第 2回:哺乳類の生殖の特徴
第 3回:生殖器官の構造と役割
第 4回:排卵と受精
第 5回:着床・妊娠・分娩
第 6回:泌乳
第 7回:生殖内分泌に関わるホルモン
第 8回:第1回~第7回分のまとめ
第 9回:ニューロン・シナプス・筋収縮
第10回: 感覚
第11回: 血液と体液の成分と役割
第12回: 循環系と呼吸
第13回: 免疫系
第14回: 栄養素の消化吸収、腎機能と尿生成
第15回:第9回~第14回分のまとめ
*第1回~第8回が木村教員、第9回~第15回が小林教員
*進捗状況によって、講義内容の一部を変更することがある。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1.動物の生理は、体内の各細胞、各組織および各器官間の相互作用によって成り立っています。常に相互作用の視点を持ち、総合的に生理機能を理解できるように心がけること。
2.体の生理機能に関わる記事などについて日頃から読んでおくこと。
3.不足している専門用語については、各自、予習・復習で理解に努めること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・教科書のほか、推奨参考書を利用。参考書等は図書館にもあります。
・自習では、まず講義や教科書で扱っている専門用語を理解するように努めること。

【成績の評価】
・基準
基準:動物の生理学に関する基礎知見を理解しているか。授業計画の前半あるいは後半のそれぞれの内容についての理解度を、筆記試験 (中間・期末)で評価し、100点満点中60点以上を合格基準とする。
・方法
方法:筆記試験(中間・期末)での理解度を総合的に判断し、100点満点中、60点以上を合格とする。このほかレポート課題の評価、受講姿勢も総合評価の一部 に加えることがある。

【テキスト・参考書】
1.木村教員
テキスト:動物生殖科学 (種村 健太郎・岩田 尚孝・木村 康二(編著)、朝倉書店、2025年)
参考書:繁殖生物学改訂版(日本繁殖生物学会 (編集))、インターズー、2020年) 朝倉農学大系 8 畜産学(眞鍋 昇(編)/大杉 立・堤 伸浩(監修)、朝倉書店、2023年)
2.小林教員
テキスト:はじめの一歩のイラスト生理学 改訂第2版(照井直人編、羊土社、
2017年)
参考書:栄養科学イラストレイテッド基礎栄養学第4版(田地陽一編、羊土社、
2020年)

【その他】
・学生へのメッセージ
・バイオサイエンスコース実験Ⅱで、動物機能調節学分野の実験を受ける学生は、本科目の受講を必須といたします。
・動物機能調節学分野への入室希望の方は、本科目の修得が前提となります。
・オフィス・アワー
用事がある場合は、用件と日時等をあらかじめメールで連絡して下さい。
木村直子教員E-mail: naonao@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp
小林 翔教員E-mail:skobayashi@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp

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