土壌生物資源学
 Soil Bioresource Science
 担当教員:程 為国(CHENG Weiguo)
 担当教員の所属:農学部
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):約10年間安徽省農業科学院土壌肥料研究所(中国・合肥)と約10年農業環境技術研究所(日本・つくば)で土壌肥料学の実用な技術と農業と環境問題に関する基礎研究を従事し、それらの経験を土壌生物資源学の講義に活かす
 開講学年:2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:食料生命環境学科  科目区分:コース選択科目 
【授業の目的】
本講義では、近年明らかにされつつある土壌の化学的および生物学的な知見をもとに土壌生物と植物との間の相互作用、土壌中の物質循環および地球環境と土壌との関わりについて学習することを目的とする。

【授業の到達目標】
(1)生物資源としての土壌に関して、土壌生化学の基礎知識を身につけることができる【知識・理解】
(2)土壌生物資源学の知識を資源利用分野への応用する能力を身につけることができる【技能】

【授業概要(キーワード)】
生化学、土壌環境、土壌微生物、物質循環

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:76~100%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
この授業は、土壌の化学的および生物学的な知見をもとに土壌生物と植物との間の相互作用、土壌中の物質循環および地球環境と土壌との関わりについて学習するためのものである(農学部食料生命環境学科のディプロマ・ポリシー)。なお、本授業の受講前に基礎土壌学の受講が望ましい。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
02.飢餓をゼロに
06.安全な水とトイレを世界中に
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう

【授業計画】
・授業の方法
毎回土壌生物資源学の諸問題を順次取り上げ、土壌環境と生物の相互関係から、地球規模の環境問題と土壌中物質循環相互影響まで、学生らが理解しやすいように講義する。この授業は、主として、面接授業であるが、状況に応じて遠隔授業(webclassやzoom)も利用する。
・日程
1 はじめに(概論)
2 土壌生物
3 土壌環境と微生物
4 土壌バイオマス
5 土壌微生物と植物
6 土壌酵素と分子生物学
7 土壌有機物
8 前半のまとめ
9 土壌中の炭素循環
10 土壌中の窒素循環
11 土壌炭素・窒素安定同位体の利用
12 土壌中のリン循環
13 土壌中のイオウ、鉄とマンガンの循環
14 地球環境問題と土壌生化学
15 後半のまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)教科書を購入し、本文に線を引くなどして活用する。
2)パワーポイントで示される講義内容をノートに筆記して内容の理解に努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
各回の講義内容の関連性を調べ、全体の内容を理解する。
授業で習った内容に関連することを図書館やネットで自分なりに調べてみる。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した土壌生化学の基礎知識を身につけることや、土壌生物資源学の知識を資源利用分野への応用する能力を身につけることや、土壌生物資源学の諸問題に関する基本的な概念や用語を正しく理解していること等を合格の基準とする。
・方法
筆記試験およびレポートの結果により判定する。

【テキスト・参考書】
テキスト:犬伏和之編「土壌生化学」 朝倉書店、2019
参考書 :講義で参考書の一覧を紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
土壌を離れて、農学はない。土壌生物資源学を履修することによって、土壌が生き物であることは分かる。
「基礎土壌学」を履修した上で受講するのが望ましい。
・オフィス・アワー
質問したい点がありましたら、遠慮なく訪ねてきてください。電子メール(cheng@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp)による質問を受け付ける。

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