有機分析化学
 Spectral Analysis of Organic Compounds
 担当教員:塩野 義人(SHIONO Yoshihito), 宮城敦子 (MIYAGI Atsuko)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科バイサイエンスコース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:バイオサイエンスコース  科目区分:選択科目 
【授業の目的】
1)有機化合物の一般的な抽出方法や分離方法を理解することを目的とする。
2)有機化合物の各種機器分析法の原理を理解することを目的とする。
3)各種機器分析法の基本的事項を理解し、簡単なスペクトルを解読できるようになることを目的とする。
4)食料、生命、環境科学に関する総合的な判断力を身につけることを目的とする。

【授業の到達目標】
1)各種クロマトグラフィーに関する基礎事項を理解することができる。【知識・理解】
2)機器分析に関する基礎知識を身につけることができる。【知識・理解】
3)講義中に出題される演習問題の解答を導き出すことができる。【知識・理解】
4)食料、生命、環境科学に関するに基礎知識を習得し、分析データの結果を正しく理解することができる。【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
クロマトグラフィー、抽出分離、機器分析、各種スペクトル解析

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、農学分野に関連する分析化学の基本知識を幅広く習得するものである。(農学部食料生命環境学科のカリキュラム・ポリシー)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
この授業は、主として、面接授業であるが、遠隔授業(webclassやzoom)も利用します。
講義の中で、まず、教科書や配布プリントに沿って、基礎事項を説明します。その後、必要であれば、章末問題を実際に解き、どのように解答を導くかを解説します。
・日程
この授業では、以下の内容で行います。
1. 有機化合物の抽出と分離
2. クロマトグラフィー(分配、吸着)
3. クロマトグラフィー (イオン交換、サイズ排除)
4. 紫外可視吸光分析
5. 比旋光度分析
6. 赤外吸収スペクトル分析
7. プロトン (1H) 核磁気共鳴スペクトルの原理
8. 13C核磁気共鳴スペクトル分析の原理
9. 核磁気共鳴スペクトルの解析の基礎
10. 核磁気共鳴スペクトルの解析の基礎
11. 核磁気共鳴スペクトルの解析の応用
12. マススペクトルの原理
13. マススペクトルの各種イオン化法
14. マススペクトル解析の基礎と応用
15. まとめと試験

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義の前後に教科書を読んで予習と復習をしてください。また、講義の内容を参考に章末問題を各自で解いてください。

・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
各回の授業前には、必ず、予習としてテキストを読み、しっかりと準備をして下さい。また、課題が出される場合がありますので、関連する参考書や配布資料、関連書物を参考に作成して下さい。さらに、受講後、ノートを整理し、不明な箇所がないようにしておいて下さい。有機分析化学を理解するには、基礎事項の理解と何度も練習問題を解くことも重要です。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した有機化合物の抽出方法や各種カラムクロマトグラフィーについて、基礎的なことが理解できていること、および、 機器分析に関する基礎知識を習得し、基礎的な演習問題 (スペクトル)を解けるようになっていることが評価の基準になります。
・方法
授業への参加10点+課題と試験(合わせて90点)で評価します。試験は、記述式となります。また、テキストや講義の理解度を評価します。

【テキスト・参考書】
この授業は教科書として、楠見 武徳 (著)、有機スペクトル解析: 1D,2D NMR・IR・UV・MS(裳華房)を利用します。
この授業の参考書として、本浄高治ら共著、基礎分析化学(化学同人)、庄野利之ら共著、分析化学演習(三共出版)、荒木 峻ら共著、有機化合物のスペクトルによる同定法 (第8版)(東京化学同人)、川端 潤著、ビギナーズ有機構造解析(化学同人)、中村洋(監修)、日本分析化学会(編) LC/MS, LC/MS/MSの基礎と応用(オーム社)があります。

【その他】
・学生へのメッセージ
有機化学の勉強は、自分の手を動かして、練習問題や演習をこなすことが重要です。わからないことがあれば、質問してください。
・オフィス・アワー
事前に連絡してください (塩野:yshiono@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp,
宮城 : miyagi@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp)

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