応用微生物学
 Applied Microbiology
 担当教員:加来 伸夫(KAKU Nobuo)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科バイオサイエンスコース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:バイオサイエンスコース3年生  科目区分:バイオサイエンスコース選択科目 
【授業の目的】
微生物における突然変異と遺伝的組換え、遺伝子の修復機構、さらには環境からの有用微生物の分離・有効利用に関わる諸技術等や実用例について講義する。これらの講義を通して、微生物機能開発学に関する基礎的および専門的な知識を得るとともに、科学的思考力や問題解決能力を養成することを目的とする。

【授業の到達目標】
微生物における突然変異と遺伝的組換え、遺伝子の修復機構について説明できるようになる。【知識・理解】
微生物機能の有効活用に向けた微生物の分離とスクリーニング、さらには微生物機能の改良・開発に関わる基本的方法について説明できるようになる。【知識・理解】
微生物利用の実例を列挙できる。【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
微生物の分離・培養、微生物利用、変異、組換え、微生物機能、遺伝子工学、アクティブラーニング

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、微生物機能開発学に関する幅広い基礎的知識及び専門的知識を修得するとともに、科学的思考力や問題解決能力を身につけるものである。(農学部食料生命環境学科のカリキュラム・ポリシー)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
特定の教科書は使用しない。下記の参考書を活用しながら講義を進める。講義は、パワーポイントで示したことや板書したことを口頭にて詳細に説明するという手順で進める。遠隔授業を主として、必要に応じて面接授業を行う予定。
・日程
1.自然界からの微生物の分離
2.培養工学の重要性
3.有用微生物の選択と突然変異株
4.突然変異
5.遺伝的組換え
6.遺伝子工学で使われる酵素1
7.遺伝子工学で使われる酵素2
8.宿主
9.ベクター1
10.ベクター2
11.遺伝子解析法
12.遺伝子導入法
13.クローニング
14.分子生態解析、微生物の利用や機能開発の実例
15.授業のまとめ(試験を含む)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
集中心を持って受講し、きちんとノートをとり、疑問点は遠慮せずに質問する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業計画等を参考に、配付資料、参考書ならびに関連科目の授業ノート等で、予備知識を得ておく。また、講義を受講した当日にノート整理し、講義内容を確認するとともに図書館やインターネットなどを利用して、授業で習った内容に関連することを調べてみる。理解できなかった事項については、先ず自主的に調べてみる。

【成績の評価】
・基準
応用微生物学に関する基礎的及び専門的事項について、正しく理解して説明できることを合格の基準とします。
・方法
期末試験またはレポートにより行う(100点満点)。中間レポートを課した場合はそれも評価に含める。

【テキスト・参考書】
テキストは指定しない。参考書は以下の通り。
石川辰夫(著)「遺伝子科学」(東京大学出版) 川喜田正夫(訳)「分子生物学の基礎」(東京化学同人)
駒野徹・酒井裕共(著)「ライフサイエンスのための分子生物学入門」(裳華房)
赤坂甲治(著)「ゲノムサイエンスのための遺伝子科学入門」(裳華房)
東江昭夫(著)「分子遺伝学入門-微生物を中心にして-」(裳華房) 森田英利(編著)「微生物機能学-微生物リソースと遺伝子リソースの応用-」(三共出版)

【その他】
・学生へのメッセージ
理解できない点については、講義中でも遠慮なく質問して下さい。
自学自習の生活習慣を身につけることが大切です。
基礎分子生物学ならびに微生物関連の講義を履修しておくことが望ましい。
・オフィス・アワー
月曜日の12:00-13:00(3号館4階の研究室)、連絡先はnkaku@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp。

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