細胞生化学
 Cellular Biochemistry
 担当教員:豊増 知伸(TOYOMASU Tomonobu)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科 バイオサイエンスコース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:3年生  科目区分:コース選択必修、食品衛生管理者等資格科目:B 
【授業の目的】
バイオサイエンスにおける基礎専門的な「生物の細胞内における生化学的事象、その分子機構、並びに解析法、タンパク質の合成・分解といった分子レベルでの事象、細胞分裂等の細胞レベルでの事象、さらにはゲノム科学や突然変異体を利用した解析法」等を紹介し、これらの基礎専門的な知識を身につけることを目的とする。

【授業の到達目標】
バイオサイエンスに関する基礎専門的な知識として生命が化学物質によって構成され、営まれているという概念を理解し、説明できるようになる。【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
細胞、遺伝子、タンパク質、シグナル伝達

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この講義は、高等動植物における細胞を生化学的に理解することを通してバイオサイエンスにおける基本的な知識を習得する。生物学における応用的な学問を履修する上で基礎となる科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
スライドを用いて説明する講義形式。詳しくは1回目のガイダンスで説明する。
・日程
第1回 ガイダンスと分子生物学の復習
第2回 RNA干渉
第3回 タンパク質の分解~ユビキチン・プロテアソーム系
第4回 タンパク質の細胞内輸送~概要
第5回 タンパク質の細胞内輸送~各論
第6回 シグナル伝達〜動物
第7回 シグナル伝達〜植物
第8回 中間試験とまとめ
第9回 細胞死の概要
第10回 高等植物における細胞死
第11回 細胞死制御系
第12回 オートファジーの概要
第13回 細部周期制御系
第14回 転写(調整)因子と細胞分化
第15回 期末試験とまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
「覚える」のではなく、「理解する」ように努めて下さい。ノートは講義で得たポイントをメモするようにして下さい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予習として毎回、講義予定の内容を事前に参考書等に目を通しておくこと。準備学修に必要な学修時間は1週当たり4時間程度。毎回の講義後は復習を行うこと。不明な点は教員に質問する。あるいは、参考書等で理解を深めておくこと。不理解が不理解を生むので、まとめて試験勉強は避けて、その週ごとに理解して積み上げること。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した「バイオサイエンスに関する基礎専門的な知識として生命が化学物質によって構成され、営まれているという「知識・理解」と「概念」について適切に説明できることを合格の基準とする。

・方法
中間試験と期末試験に相当するレポート課題、それぞれ50点満点で合計100点満点として評価。

【テキスト・参考書】
テキスト:D.Papachristodoulou, A.Anape, W.H.Elliott, D.C.Elliott著、村上 誠、原 俊太郎、中村元直 訳「エリオット生化学・分子生物学 第5版」(東京化学同人、2016年)
参考書:B.B.Buchanan, W.Gruissem, R.L.Jones 編集、杉山達夫監修、岡田清孝、内藤哲、中村研三、長谷俊治、福田裕穂、前島正義 監訳「植物の生化学・分子生物学」(学会出版センター、2005年)
B. Alberts ら著、中村桂子、松原謙一 監訳 「細胞の分子生物学 第6版」(Newton Press, 2017年)
Robert F.Weaver 著 杉山 弘、井上 丹、森井 孝 監訳「ウイバー分子生物学 第4版」(2008年)化学同人
それ以外、配付資料で補う。


【その他】
・学生へのメッセージ
基礎生化学、分子生物学を履修した前提で講義を行います。また、遺伝子タンパク質工学の受講予定者も本講義の履修を前提としています。これらの講義の履修により学生諸君の知識として生物学の基本的な視点が定まってくることを期待しています。
・オフィス・アワー
アポをとっていただければいつでも対応、ただし感染防止対策を徹底した上でオンライン対話も含めて対応する

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