【授業の目的】
水は高きから低きへ流れる。では,どんな速さで流れるのか?どれだけの量の水が流れるのか?そんなことを「理詰め」で説明できるように,力学の法則やそれを応用した水理現象の基礎式に関する知識を得ることを目的とする。
【授業の到達目標】
・水の流れを表現する専門用語(例えばキーワードに挙げたような用語)を説明できる。【知識・理解】 ・水理現象の基礎式を使用して,簡単な例題を解くことができる。【技能】
【授業概要(キーワード)】
静水圧,定常流,等流,乱流と層流,常流と射流,ベルヌーイの定理,運動量保存,管水路,開水路
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
農学部のディプロマ・ポリシーのうち,「選択したコースの専門的な知識,技術,情報処理方法,語学力を身につけている」に関連して,エコサイエンスの中でも水環境に関わる知識や技術を習得するための科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
02.飢餓をゼロに 06.安全な水とトイレを世界中に 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 11.住み続けられるまちづくりを
【授業計画】
・授業の方法
・面接授業(場合によっては遠隔授業)で実施する。 ・講義は下記テキストの内容に沿って行うが,適宜,理解を助けるための解説を加える。
・日程
主要なテーマと順序は以下の通りとする。 第1回 ガイダンス,水理学に関わる諸量 第2回 静水圧(1) 第3回 静水圧(2) 第4回 静水圧(3) 第5回 水の運動(1) 第6回 水の運動(2) 第7回 水の運動(3) 第8回 中間試験と解説 第9回 管水路の流れ(1) 第10回 管水路の流れ(2) 第11回 管水路の流れ(3) 第12回 開水路の流れ(1) 第13回 開水路の流れ(2) 第14回 開水路の流れ(3) 第15回 期末試験と解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
・下記テキストに沿って講義を進めるが,補足の説明も含めて,板書の内容を書き留め,復習に役立てる。 ・不明な点はそのまま放置せずに,その都度質問する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・準備学修に必要な学習時間の目安は,2時間/週です。 ・復習のために,講義内容に関連した例題を解いてみてください。例題を解くことにより理解度が数段高まります。 ・授業内容の理解には力学(速度,加速度,エネルギー保存則,運動量保存則)の知識が必要なので,必要に応じて「農学のための数物基礎」で学んだ内容を復習してください。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標に示した「水の流れを表現する専門用語を説明できること」と「水理現象の基礎式を使用して,簡単な例題を解くことができること」を合格の基準とする。
・方法
・中間試験と期末試験の合計点(100点満点に換算した点数)で60点以上を合格とする。 ・講義への出席が2/3(10回)に満たない者は,試験の点数に関わらず不合格とする。遅刻は2回で欠席1回とカウントする。
【テキスト・参考書】
テキスト:「基礎から学ぶ水理学」岡澤宏・中桐貴生編,理工図書 参考書:上記テキストは,内容は易しいのですが,解説が一部不親切です。その不足分を補うには,以下の書籍を読むことをお薦めします。 「水理学入門」真野明・田中仁・風間聡・梅田信,共立出版 講義内容を理解するためには,実際に問題を解くことが一番です。 「水理学演習(上巻・下巻)」椿東一郎・荒木正夫,森北出版 より平易な説明を求める人は,以下の書籍で基礎の基礎から勉強しましょう。 「絵とき水理学」粟津清蔵,オーム社
【その他】
・学生へのメッセージ
水理学の問題は,農工系の公務員試験(国家公務員,地方公務員ともに)には必ず出題されます。この講義で基礎をしっかりと身につけましょう。また,関数電卓を使いますので,各自で用意して下さい。
・オフィス・アワー
・毎日の昼休み12:00~13:00(1号館5階の研究室)。 ・出張が多いので,事前にメール(アドレスは授業の際に知らせる)で連絡しておくことをお勧めします。
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