森林は樹木をはじめとする様々な生物が関係性を保つことによって存在している。その中でも樹木と樹木の関係、樹木と他の生物の関係、生物間の関係を取り上げ、それらの関係性が森林の物質循環や生産性に及ぼす役割を示し、森林生態系のもつ機能とその限界について理解を深め、新しい時代の森林生態系と人間の付き合い方を考えることを目的とする。

1.様々な要因による森林の変化を体系づけて説明できる[知識・理解]
2.森林の動態と森林の機能を結び付けて考えることができる[知識・理解]
3.森林の機能について理解し、そこからそれを発揮するための管理方法について自分独自のアイデアを創出することができる[態度・習慣]

森林機能、生物多様性、生態系管理

この授業では、森林生態系の機能およびそれを活かす管理法について学ぶ。本講義を受講することによって多角的な視点で森林をみつめ、森林の機能を冷静に評価できるようになる。

スライドを用いて授業をおこなう。授業担当者によって方法が異なるため、各教員の初回講義時に説明があるのでよく聞くこと。

1.森林の構造
2.樹木の個体間相互作用
3.樹木の成長と個体群動態
4.森林の炭素循環①～地球温暖化と炭素循環、樹木における炭素収支
5.森林の炭素循環②～土壌における炭素収支、施業管理と炭素循環
6.森林生物の多様性と創出機構について
7.森林生物の多様性と生態系機能について
8.森林生物への人為的影響①（外来種の導入、地球温暖化）
9.森林生物への人為的影響②（開発、過剰利用）
10.人間社会への森林生物の影響（動物由来感染症）
11.森林・林業の歴史と現状
12.森林の多面的機能
13.森づくりの技術
14.生態系管理入門
15.まとめと小試験

疑問点があれば積極的に質問してほしい

講義内容が多岐にわたるため、しっかり復習することを勧める。
余裕があれば授業で触れた内容以外にも森林機能や森林管理についてより詳しく自習すると理解が深まる。

森林生態系の機能とその管理法を関連付けて論理的に説明できることを合格の基準とする。

各教員の担当回において、レポートや試験を課し、その合計点により評価する。

テキストは指定しないが、講義内容に興味が湧いたら以下の参考書などを読むと知識が深まる。
菊澤喜八郎 森林の生態 共立出版
中静透 森のスケッチ 東海大学出版

内容が濃く、多岐にわたるので、試験直前ではなく随時復習をしておくこと。複数教員による講義なので、各担当教員の指示に従うこと。

各担当教員の指示に従うこと。
この講義科目全体については吉村（shimuken@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp）まで。