森林調査基礎実習
 Laboratory and Field Work of Basic Forest Research
 担当教員:江成 広斗(ENARI Hiroto),林 雅秀(HAYASHI Masahide),斎藤 昌幸(SAITO Masayuki), 江成はるか(ENARI Haruka 非常勤講師)
 担当教員の所属:農学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:実習
 開講対象:エコサイエンスコース  科目区分:選択 
【授業の目的】
森林は人々の生活や生業を支える資源(サービス)を提供する場であると同時に、様々な動植物の生息・生育地である。多面的な役割を持つ森林をよりよく理解するために必要とされる、1)野生動植物の同定技術、2)生息・生育地としての森林環境の評価技術、3)森林を利用・管理する人々を対象とした社会調査法、の基礎を学ぶ。

【授業の到達目標】
授業の到達目標
1)野生動植物の形態や生態的(行動学的)特徴を理解することにより適切な生物分類技術を身につけることができる【知識・理解】。
2)森林における多種共存のメカニズムを理解するための森林環境の評価手法を身につけることができる【知識・理解】。
3)森林を利用・管理する人々の行動や意識を把握する方法を身につけることができる【知識・理解】。

【授業概要(キーワード)】
生物同定、社会調査、フィールド調査、学生主体型授業

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:51~75%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
この授業は、フィールドにおける調査・実験および解析方法など、具体的な技能を身につけるための科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
15.陸の豊かさも守ろう
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
生物同定および環境評価:フィールドを主とした集中形式で行う(指定された時間割と異なる場合がある)
社会調査法:学内で集中形式で実施する。
日程については1回目のガイダンス時に提示する
※当該科目は受講者制限(最大30名程度)を行う。受講希望者はかならず1回目のガイダンスに出席すること。
・日程
第1回 ガイダンス
※受講者制限を行う科目であるため、受講希望者は必ず出席すること

社会調査(第2回~第4回):
・森林に関する意識調査の手続きと仮説の検討
・仮説の構築と質問紙調査票の作成
・データセットの作成と集計・分析

フィールド調査・解析作業(第5回~第15回):
・地図読みとフィールドワーク時の安全確保
・野生動物の痕跡同定
・樹木の分類と同定(樹木の採集と標本作成、同定試験)
・地理情報をもちいた生息地・生育地の記録と評価

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
受講希望者が受講者制限数を上回る場合、1回目のガイダンス時に課題を実施し、その評価によって受講者を決定する。
なお、フィールドワークは天候にかかわらず実施する。そのため体調管理と準備を怠らないようにすること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
各回に課題を提示するため、空き時間を見つけて作業を継続的に実施すること。
特に、植物標本の作製に際しては、毎日2回の作業が発生する。

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した事項の達成状況により評価する。
具体的には以下のとおりである。
1)野生の動植物の大まかな分類技術を身につけ、その中でも特に樹木については、形態的・生態的特徴による種同定法を修得し、庄内地域に生育する主な樹木の種を判別できる能力を身につけたか否かで評価する。
2)人の意識や行動評価に必要な基礎的な社会調査法を習得できたか否かで評価する
・方法
植物同定試験(30点)+社会調査にかかわる課題(30点)+野生動物調査課題(30点)+実習態度(10点)により評価する。

【テキスト・参考書】
樹木同定:
葉でわかる樹木、馬場多久男著、信濃毎日新聞社、3200円などの樹木図鑑を各自「必ず」持参する。

動物同定:
哺乳類のフィールドサイン観察ガイド、熊谷さとし著、文一総合出版、1800円
※こちらは推奨するが、購入は任意

【その他】
・学生へのメッセージ
樹木採集時に使用する野冊と剪定バサミが必ず必要です。野冊を持っていない人は貸し出しますので、ガイダンス時に申し込んで下さい。新聞紙も大量に使いますので、集めておいて下さい。
・オフィス・アワー
1回目のガイダンスで提示する各回の担当教員に問い合わせること。科目全般については、江成まで質問すること。出張が多いため、メールで事前に問い合わせること。

60500196-2025-06-69427