学習心理学[児童教育コース]
 Learning Psychology
 担当教員:廣田 信一(HIROTA Shinichi)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
人間の学習に関して心理学的観点からの考察を行う。その上で教育現場で問題となる学習場面において,学習者の学習過程と教授者の学習指導のあり方について検討する。

【授業の到達目標】
教授学習活動において活用できる基礎的な学習理論について身につける。教授学習場面に学習理論を応用できる(知識・理解)。

【授業概要(キーワード)】
学習理論,動機づけ,認知心理学,教授・学習過程


【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:76~100%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:76~100%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
教職に関する科目 児童及び生徒の学習に関する基礎的知識を身に付け、発達を踏まえた学習を支える指導について基礎的な考え方を理解する(地域教育文化学部文化創生コースのカリキュラムポリシー)。

【授業計画】
・授業の方法
講義を通して進行するが,毎回演習的要素を取り入れ,討論やまとめの課題などが要求される。
・日程
第1回:オリエンテーション:学習心理学の概要に関する説明と授業の進め方(特に学習方法や取り組み方)について理解を図る
第2回:学習過程における行動主義的観点について1(古典的条件づけを中心に検討する)
第3回:学習過程における行動主義的観点について2(オペラント条件づけの原理を中心に検討する)
第4回:学習過程における行動主義的観点について3(オペラント条件づけを学習環境に活用する)
第5回:社会的学習理論における学習過程について1(モデリング理論の特徴を中心に検討する)
第6回:社会的学習理論における学習過程について2(モデリングの下位過程を中心に検討する)
第7回:社会的学習理論の活用について(学習集団としての教室やセルフエフィカシーやセルフコントロールなど学習過程における活用の可能性について検討する)
第8回:教授学習過程に関連する動機づけ過程について(主として内発的動機づけなどについて検討する)
第9回:教授学習理論への応用について(教授学習過程を支える学習理論として,主としてプログラム学習理論について検討する)
第10回:学習理論における発達心理学的基礎について(主としてピアジェやブルーナーの認知発達理論について検討する)
第11回:認知発達的観点からの教授学習理論について1(教授学習過程を支える学習理論として,主として発見学習について検討する)
第12回:認知発達的観点からの教授学習理論について2(教授学習過程を支える学習理論として,主として有意味授業学習について検討する)
第13回:教育評価の観点からの教授学習理論について1(教授学習過程を支える学習理論として,主として完全習得学習について検討する)
第14回:教育評価の観点からの教授学習理論について2(主として完全習得学習を踏まえながら,教育評価(診断・形成・総括)について検討する)
第15回:まとめ これまでの講義内容を横断的に検討する。定期試験 これまでの講義内容を暗記するのではなく,活用できるかどうかについて,横断的に確かめる(同等のレポートになる可能性がある)。
本授業は、対面授業を基本としながら、オンデマンドなどを組みわ実施される。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
毎回の授業は基本的に前回までの知識を前提とするので、十分に理解しておくことが必要である。また毎回の授業では基本的にすべての受講生に対して,議論や発言が求められる。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
この講義で用いる概念は,すでに知られていることです。講義中に示されたキーワードなどを手がかりに,自ら学習することができる部分が多いと思います。また学習心理学は,教授学習活動について考察したり,遂行するときに,とても活用できる知識でもあります。重要な部分が多いので,十分な学習時間を確保できるよう努力してください。

【成績の評価】
・基準
テストでは,特に教授学習活動において活用できる基礎的な学習理論について身につけることおよび教授学習場面に学習理論を応用できることを確認します(同等のレポートになる可能性があります).授業中の課題では,毎回の授業の理解度を確認します.レポートでは,主として教授学習場面に学習理論を応用できることを確認するものです.また出席等は、山形大学のルールに従って評価されます。
・方法
成績評価基準:C(合格に必要な最低限度)基準
具体的事例を挙げながら、基本的な学習過程や教授学習活動について説明できる。
成績評価の方法 以下の項目に従って総合的に評価する
〇講義内容を横断的に活用できるか確認するための毎回の討論(討論の記録も評価する)20%
〇毎回出題する講義中の課題(毎回の講義を理解できているかを確認する)30%
〇学期末レポート(講義内容を横断的に活用できるか確認する)50%
(注意)
出席が3分の2回未満の場合、レポートの採点および評価は行いません。

【テキスト・参考書】
テキスト:初回の授業で指定します。資料などは適宜配布します。
参考書 学習の心理学 今田寛 培風館:社会的学習理論 バンデュラ 金子書房:人を伸ばす力 デシ 新曜社

【その他】
・学生へのメッセージ
授業の内容を理解できるように,自ら課題に取り組んでください。
課題やメモの再配布は行いませんので、自らの責任で対応して下さい。
・オフィス・アワー
授業時間以外に学生の質問に答えるオフィスアワーを水曜日(12:10~13:00)に地域教育学部1号館4階407の研究室で実施します.なお会議や出張などで不在になることもありますので,確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします.

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